１４時発のＪＡＬ便で羽田乗り継ぎの那覇行き。月に何度かはこの便の世話になる。自宅に着くのは１９時半か。岩見沢を１１時前に出発し空港へ向かう。途中でちょっとした買い物をしたいのでギリギリになるもしれないな。最初の目的地をカーナビにセットする。到着予定時刻は13時06分。２時間もかかる訳ないだろう。ここは北海道だ。目的地までは信号が数えるほどしかない。
なぜだろう。昨日から無性に塩ラーメンが食べたい。
「あじさい」だ。
函館塩ラーメンなのだ。
本当は宇宙軒の塩バターチャシュー麺、バター別盛りが食べたいのだが、腹が減っていない。店も１１時半からだったはずだ。
レンタカーで慣れた道を走る。カーナビの到着予定時刻がみるみる早くなる。北海道あるあるだ。グーグルの経路案内だと予測時間通りに着くので油断がならない。
空港までの道中にいくつかの用事を済ませ、レンタカー店に着いたのは１２時５７分だった。いつものように車を返し、ガソリンを入れていないことを告げる。この店にはガソリンスタンドがあるので給油しなくても大丈夫なのだ。店員の女性が一度も給油していないか尋ねてくる。走行距離を見ればガソリンを入れるような距離ではないことが分かるはずだ。
「6,574円です。」
店員がガソリン代を告げた。おかしいだろう？彼女は続けて言った。
「615キロ走ってます。」
面食らった私は慌てて言った。
「空港と岩見沢往復しただけですよ。そんな訳ないですよ。」
彼女は伝票と画面を何度も見直した。どうも出発時の距離計の数字が間違っているようだ。
「すいません、給油して計算いたします。」
そう言うと慌てて外に出て行った。
しばらくして名前が呼ばれた。給油量は7.5リットル。そんなものだ。しかし領収書の名前が違っている。いつもなら出発時に領収書の宛名を聞かれるのに今回は聞かれなかった。宛名を直すようにお願いすると、手書きで領収書を書くと言う。空港行きの送迎バスはまもなく出発するようだ。案内係の女性が「バスは１０分おきに出ています。」と言う。次のバスに乗れといわんばかりだ。カウンターでは女性がわたわたと領収書を探している。私は諦めて「領収書はいいですよ。」と告げると急いで送迎バスに乗り込んだ。
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アラフィフで再婚して二人の子どもを授かりました。妻は初めて、私は二度目の育児を夫婦で頑張っています。