2024年4月27日
仲村渠農村公園からの眺望

沖縄南部めぐり 仲村渠農村公園と南の駅やえせ

ゆうたまとけいたま

数日ぶりに出張から帰っただけで、子供たちの成長に驚くことがある。とくにゆうたまはゼロ歳児だから、頻繁にバージョンアップしている。この日も、妻の妹からもらったけいたまの新しい椅子を、歩行器代わりにして歩くゆうたまがいた。

ゆうたま

けいたまは、最近ヘアターバンがお気に入りらしい。ただ、これが正しい装着法なのかは分からない。妻はオタ芸のような人だという。なんだか頭にタオルを鉢巻きした、土方のおっさんみたいで、感じが悪いけいたまであった。うーん、そのうち女の子らしくなるだろうと、毎朝はブラシで髪をすくのであった。

けいたま

世話好きけいたま

けいたまは几帳面だ。ドアが開いていると、必ず閉めようとする。出かけるときは、鍵を閉めないとエレベーターのボタンを押さない。シーケンスを踏んで手順をこなすところがある。とはいえ、三歳児だ。おもちゃは出しっ放しだし、靴も服も脱ぎっぱなしだ。気まぐれで片づけるときもあるが、妻も片付けが苦手なので、出張から戻ると、家の中に様々なものが乱雑に散乱していることは珍しくない。ため息を一つついたら、一心不乱に片付ける。

一カ月の半分は出張していて、その間は育児も家事も妻に任せっぱなしだから、文句は言えない。それに、私だって元から几帳面だったわけではない。仕事を通して、カチカチと物事を進めることを覚えた。怒られたくないから、トラブルが嫌だから、顧客に満足してもらいたいから、工程通りに仕事を進めることを心がけただけだ。ギリギリは怖くて嫌だ。余裕を持って仕事を終わらせておけば、何も心配はいらない。

子どもの頃は私だってものを散らかしっぱなしだった。母に何度も怒られたが、ちっとも片付けなかった。ある日、母から宣告された。

「机の上を片付けておかないと、全部捨てるよ!」

机の上に乱雑におかれているのは教科書とノートだ。さすがに捨てはしないだろうとタカをくくって登校したのだが、夕方に帰宅すると、すべてゴミ箱に突っ込まれていた。

ここまでやるかと、絶句した。

考えてみれば、私が小学生低学年の頃は、母が感情に任せて布団叩きで私を滅多打ちにしていたのだ。元来が感情的な人なのだから、かーっとなって、全部捨てたのだろう。なので、散らかった部屋を片付けるたびに、あの頃の母は、こんな気持ちで毎回片付けていたのだろうかと、思わずにはいられないのだ。

けいたま

そんなけいたまだが、私が着替えをしていると、トコトコっと寄ってきて、シャツのボタンを留めてくれる、ベルトを通してくれる。小学生でも一分間でボタンを三つ留められない子供が増えているとかで、給食の割烹着がマジックテープになったとニュースになっていた。けいたまはパジャマに着替えるときも自分でボタンをつけるから、素直に任せることにしている。今のうちだ。あと十年もすれば思春期だ。こんなことはしなくなる。それまで頑張って健康でいなければならないと、ボタンを留めるけいたまを見ながら思うのだった。

仲村渠農村公園

日曜日、天気がいいので、家族で出かけることにした。三月は年度末で忙しく、日曜日は家にいなかったり、死んでいたりしたので、お出かけができなかった。考えてみれば今日は3月31日、今年度最終日である。明日は会社の入社式だ。光陰矢の如し、最近は時間が経つのを早く感じる。

どこに行こうかとグーグルマップで探してみる。人気のなさそうな公園がいい。できれば海が見えるところ…見つけた。仲村渠(なかんだかり)農村公園。早速、みんなで妻の車に乗り飲んで出発なのだ。のどかな住宅街を走っていると、外でバーベキューをしている家族…ではない。なんだ、このシュールな光景は?

人形セット

制作の意図が理解できないが、妻とビックリしながら通り過ぎる。着いた先は仲村渠樋川(なかんだかりひーじゃー)。ヒージャーはヤギではない、湧き水のことだ。

何年も前に、長女のハルハルをここに連れてきて私は言った。

「ここが垣花樋川(かきのはなひーじゃー)だよ。」

嘘つきました、ごめんなさい。私も勘違いしていたのだ。

仲村渠樋川

その向かい側に位置する小さな公園だ。停められる車は一台のみ、ベンチも一つだけ。太平洋とサンゴ礁を見渡せる、静かな小さな公園だ。誰もいない。

仲村渠農村公園からの眺望

虫もいないので、弁当を作ってここで食べればよかったねと、妻と話した。いつかそうしよう。

仲村渠農村公園

けいたまはレンゲの咲く公園を嬉しそうに走り回っている。連れてきてよかった。

仲村渠農村公園

南の駅やえせ

公園で遊んだ後に、野菜を買おうと南の駅に来た。敷地内にAコープができていた。以前来た時はなかったはずだ。

南の駅やえせ

八重瀬町ではトゥブー(トビウオ)が獲れるので、それを地域の名産品にしようとトゥブーそばがここでは食べられる。何度かここを訪れているが、食べたことがないので、今日こそはと思ったのだが、トゥブーが不漁のために、そば出汁が豚骨になっている。

意味ないじゃん。

小腹が空いたので、何か食べる。「すけさん」で売っていた、天ぷらとイチャイチャなるものを妻が買ってきた。

南の駅やえせ

食べてみる。塩気の効いた、柔らかスルメの唐揚げみたいな感じ。ビールに合いそうだ。もずくの天ぷらは、天然物か。細もずくの香りが口の中に広がる。食感も生っぽくて、居酒屋の太いもずくを使った衣がしっとり天ぷらとは異なる食感に妻と驚く。

いちゃいちゃ

イカの天ぷらは、ふんわり衣に硬くないのに弾力のあるイカの身に歯がスッと入って嚙み切れる。ほんのり塩味でそのまま食べれる。うずら唐揚げ棒も塩味が効いている。ソース不要でそのまま食べる。肉と卵の両方を味わえる贅沢な揚げ串なのだ。ビールが飲みたくなる。

てんぷらと串揚げ

Aコープは高い上に品揃えが悪い。仕方なく買い物をしたが、二度と使うことはないだろう。

さて、お家に帰って晩御飯にしようか。ソーキの煮付けが待ってるよ。

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