2024年4月26日
道の駅なよろ

北海道名寄市 道の駅 なよろ

もち米の街

北海道名寄市。旭川から電車で二時間ほど北に位置する街である。日に数本の特急列車に乗れば一時間ほどで着く。今回は旭川から名寄までレンタカーで移動することにした。名寄には何度か行ったことがあるが、いつも列車に乗って行く。自分で運転をしなくて済むので快適なのだ。しかし、たまには車で行くのも良いかと、二時間のドライブを楽しむことにした。そもそも旭川空港から名寄に行くのであれば、レンタカー以外に選択肢がない。バスで旭川駅に行って列車に乗ると三時間以上かかる。何か駅のあたりに目的でも無い限りは、レンタカーのほうが効率的かつ合理的な判断なのだ。

名寄はもち米の生産地として知られている。伊勢の赤福、あんこの中の餅はすべて名寄産のもち米である。途中、道の駅なよろに立ち寄ることにした。もち米の里と看板には書かれてあった。

道の駅なよろ

道の駅なよろ

駐車場にはキャンピングカーが停まっていた。夏の北海道はバイク野郎やキャンピングカーでのんびりと旅をする人が、昔から少なくない。今でこそ北海道の列車は少なくなってしまったが、私が若い頃は一万円もあれば、北海道を二週間は旅行できると言われたものだ。当時から自転車やバイクで旅行する者もいたが、周遊券という便利な切符があった。国鉄時代の北海道は列車王国であった。周遊券であれば、全道を走る特急の自由席に無料で座ることができた。

キャンピングカー

キャンピングカー客のための施設だろう。コインランドリーも設置されている。道の駅でお目にかかることはそうそうないと思う。

コインランドリー

十割そばの店もあったが閉まっていた。現在時刻は15時半。営業時間を過ぎたのだろう。

十割そば

特産品の数々

道の駅は大きく2つのエリアに分かれていた。野菜の直売店と加工物の販売店である。

ソフト大福

まず店内に入って最初に出くわしたのはソフト大福。おそらく雪みたい服などもだろう。様々な事があるようだ。かなり売れ切れていた。好きなだけパックに入れてレジに行くと言う方式である。多くのお子様たちがこぞって買っていたのが印象的だ。

名寄産もち

ここはもち米の里だ。様々な餅やきなこが売っているのもまた珍しい。スーパーでは一キロ入りなど、餅を大量買いするしかないが、ここではいろんな種類の餅を少量で購入することができる。魅力的だ。ひとつ買ってみることにしよう。そういえば、家の掃除をしていたら、妻が百均で買ったもち調理器が、未開封のまま放置されているのを見つけた。あれを食洗機で洗って、早速活用してみることにしよう。

幌加内蕎麦

このあたりは道北地域と呼ばれ、特に蕎麦の産地としても有名である。幌加内がつとに有名で、その周辺にも中川町や音威子府町など、広大な蕎麦の産地が広がる。道北産の蕎麦粉を使った乾麺も種類が豊富だ。二八蕎麦だけでなく、五五蕎麦から九割、十割までラインナップがそろっていた。いずれも美味しそうだ。日本蕎麦も好きな妻が大喜びしそうだ。ちゅるちゅるが好きなけいたま達にも喜ばれるだろう。沖縄に帰ったら、天ぷらか豚肉せいろにして、家族で食べることにしよう。

いちご大福

さきほどのソフト大福だけではない。いちご大福だけでも何種類もある。赤、しろこしあん、よもぎ、ミルク。こんなにも多くの苺大福を見たのはまた始めた。やはりもち米の街だけあって、スイーツに大福は欠かせないのだろう。

風連おかき

名寄の南側に位置する風連地区。元々は風連町であったが名寄市に合併された。ここはかつてもち米生産量が北海道一であった。そこで取れた米はおかきに加工されている。わさび、とうもろこし、チーズ、枝豆等、いろいろな味がある。これはカリカリ好きなけいたまにはたまらないはずだ。

風連地区加工品

風連の商品も様々である。蕎麦はもちろんのこと、小麦はひやむぎ、うどん、そしてなんと緑色のアスパラ麺。もちあま、と言うのがあるが、これは沖縄の「げんまい」と同じようなものであろうか。

名寄の名物と言えば、なんといっても煮込みジンギスカンである。町をあげて普及に努め、B-1グランプリでも優勝した実績を持つ、れっきとしたご当地グルメなのである。きっと今回も何も滞在中に食べることがあるだろう。

北海道は広い、放牧や畜産も盛んである。牛乳の生産もされているわけで、当然その加工品たる洋菓子も欠かすことができない。様々なプリンが販売されていた。うまそうだ。もしも明日、沖縄に帰るのであれば、迷わず購入していたであろう。糖尿がどうだと騒いでいる妻も、食べたら大丈夫かなぁと言いながら、しれっと平らげるに違いない。

ピヤシリラーメン。名寄市内にはピヤシリ山にスキー場とジャンプ台がある。冬季にはマイナス30度にもなるこの地域の積雪は非常に質が良い。低温での自然乾燥にこだわった地元メーカーの製品である。ピヤシリ太郎は地元和洋菓子店のバウムクーヘンだ。

南極料理人カレーとトマトジュース

南極料理人の原作者が名寄育ちである。サフォークラムはお隣の士別が有名だ。とマッピーは風連地区で生産される糖度7のトマトを絞った、無塩ジュース。知る人ぞ知る逸品(らしい)。笑み満々も士別の農園でとれたトマトを使ったものだ。

令和と大書されたおこわコーナー。赤飯、ほたて、鶏の三種類。贅沢おこわ。名寄のもち米と一緒に炊いてみたいが、すでにあれこれ買いすぎたので、次回にしよう。名寄市の公式キャラクター「なよろう」が、南風原町の「はえるん」と似ているのは気のせいだろうか。きっと、全国のキャラクターの多くをデザインした、謎の作家が手掛けたのだろう。

農産物コーナー

農産物売り場ではキャベツやピーマンなどが安く売られていた。パプリカにフルーツトマトも売っている。

北海道と言えばトウモロコシ。地元では「とうきび」と呼ぶ。さとうきびのことではない。ゴールドラッシュは、生でも食べられる、全身黄色の甘い品種だ。

名寄は盆地で周囲が山間部のため、一年間の気温差が激しい。これが甘い果実を生み出す秘訣のようだ。メロンはもちろんのこと、フルーツトマトも同じ気候で糖度が上がると聞いたことがある。明日、沖縄に帰るのであれば買って帰りたいところだ。

こちらは紅まくらという品種のスイカ。1つが7~8kgにもなる大玉である。少し楕円形で、切った形が枕のようなので、このような名が付いたようだ。

このように北海道は様々な食材の宝庫だ。

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