2024年4月28日
ゆうたま

北海道で体調不良と深夜の停電及び熱発

発熱したまま向かった北海道。私の様子を見ていた妻は、飛行機に乗ったら死んでしまうんじゃないかと不安げだ。

そんなことはないだろう。

妻に言ったものの、実は私も不安だった。四十代の頃はまったく想像もしなかったことが、この歳になると起きる。不整脈、心臓発作、脳出血、肺塞栓などなど。幸いなことに、いずれも経験したことがないのだが、こんな体調で気圧の低い飛行機に乗れば、身体に負荷がかかり、なんらかの影響が出るんじゃないかと、不安に駆られていたのは、さすがに妻にも内緒だ。

私は案外ビビリなのである。

自宅を出る前に飲んでおいた解熱剤が効いてきたのか、機内では案外、快適に過ごすことができた。体調は良くない。下着にヒートテックを着込んでいるくらいだ。普段なら暑くて着れないはずだが、心地よいということはまだまだ体温が高いのだ。羽田で乗り換えて夕食は機内食で済ませた。食欲は問題ない。千歳からは快速エアポートで札幌に向かった。

札幌の悲劇

予約したホテルは駅から徒歩五分くらいだ。ホテル名に「札幌駅前」と付いているくらいなので、駅からは遠くない。

普段ならばだ。

札幌駅を降り立った私は、予想外の積雪に驚いていた。例年よりも遅い初雪が降ったことは知っている。出がけに夏靴にしようか、冬靴にするべきか考えて、ま、初雪でいきなり積もることもないだろうと、軽く考えて、夏靴を履いてきた。

雪の札幌駅前

甘かった。

しかも、まだまだ雪は降っている。シーズン初めの雪だ。東京で降るような雪だ。デカくてべちょべちょ。札幌駅前でも、地下自由空間につながっているホテルならば濡れずに行くこともできるのだが、今回は少し外れた場所にある。

ま、徒歩五分だ。なんてことないだろう。

あ、甘かった。

雪はかなり積もっていて、カバンのキャスターはほぼ作動しない。カバンを引きずって歩いてるようなものだ。走り去る車は、車道のベチャベチャの雪を容赦なく歩道に弾き飛ばしてくる。歩道の上に積もった雪は私の前進を阻み、横断歩道の車道との境目には、シャーベット状の水たまりが夏靴に襲いかかる。

汗だくだ。この汗は解熱剤の汗ではない。ガチの汗だ。体調が悪化しないだろうか。素直に駅からタクシーに乗ればよかったのではないか。しけし、今さら後悔しても遅い。ホテルまではあと200メートル。たった200メートルがこんなにも遠いとは。すぐ目の前のホテルが、手が届きそうな距離なのに遠すぎる。足元をグシャグシャにして、なんとかホテルにたどり着いた。

コンビニに行きたくないなあ。チェックインを済ませて、部屋に行く途中に、自販機を覗き見た。角ハイは売っていなかった。コンビニ決定だな。私は覚悟を決めて、部屋に荷物を置くと、再びホテルから外に出た。

深夜の停電

結局、缶ハイボール一本を飲んだところで体温を計る。37.1度だった。明日はなんとかなるか。部屋の電気を消して真っ暗にして眠りについた。

深夜、突然部屋の電気が付いて目が覚めた。真っ暗にして寝ていたのに何が起きたのだ。電気を消そうとスイッチをオンオフするが、電気は消えない。トイレの電気がつかない。

停電か?これは非常灯が付いているのか?

窓から外を見てみる。暗い。やはり停電か。寝るしかない。数分すると非常灯は消えた。電気が戻ったのだろう。そのまま寝た。

寒い。

ものすごい寒気なのか寒さなのか分からないが、とにかく目が覚めた。トイレに行く。身体がガタガタ震える。なんだ、この寒さは。トイレから出て、ふとエアコンのスイッチを見るときえている。暖房がオフになっている。さっきの停電で切れてしまったのか。スイッチを入れる。すぐには温かくならない。とにかく寒い。再び布団に入り、ガタガタと震えながら寒さに耐える。しばらくすると部屋が暖かくなったのか、眠ってしまった。

体温計

再び目が覚めたのは朝4時だ。体温を計る。39.4度。今朝よりも高くなっている。腹が減った。発熱以外に特に症状はない。食欲もある。性欲もないことはない。解熱剤が効くのだから、インフルエンザではないし、心因性の発熱でもない。

何か大変な病気にでもかかってしまったのか。さらに不安は増すが、今の私にできることは眠ることだけだ。幸い、今日は六時半から朝食が食べられる。あと二時間寝ることにしよう。食事をしたら解熱剤を飲もう。

体温がこれだけ上がるということは、体内でなんらかの問題が生じて、免疫力をフル稼働させる必要に迫られているということだ。むやみに体温を下げれば、状況はかえって悪くなる。仕事の間だけ体温が下がってくれれば、それでいいのだ。

朝食

朝ごはんはセルフ海鮮丼だった。

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