ハイボール呑み放題
午後五時。沖縄では太陽がまだ30度以上の高さにある。夏至を過ぎたばかりの沖縄では日没が午後七時半だ。若い頃は明るいうちに酒を飲むことに罪悪感を覚えていたが、沖縄でそんなことを考えていたら酒など飲めない。「夕方八時」と表現するお土地柄だ。会議を終えた取引先との定期交流会だ。
「ハイボール飲み放題の店があるんですよ。」
先方からの提案だ。なるほど。私もハイボールは大好きだ。しかも昼を食べたのが遅かったから、まだ腹が減っていない。行きましょう。ハイボール酒場。サントリービルですよね?って、その呼び名を知っているのは年寄りだけだ。
歩いて店に着くと中に入る。涼しい。カウンターに通される。相変わらず、存在感にあるドラム缶?この中は個室になっている。前回はこの中で呑んでいた。
せんべろと二千ベロ
当たり前だが、店内に客はいない。まだ午後五時半だ。あれ、角ハイのポスターって、小雪じゃなくなったんだ。別に好きなわけではないのだが、当時、あれだけCMやっていれば刷り込まれるのは当然だろう。今は三代目、井川遥なのか。
さって、何を飲みますか。ああ、これですか。二千ベロ。沖縄での千ベロは、ドリンク三杯につまみ一品がスタンダードだ。二千ベロは二時間無制限で食事一品だ。あきらかにこちらの方がコスパが高い、ではなく、酔っぱらう。
まずは角ハイで乾杯。酒がうまい。いや、すぐ無くなる。メガハイないの?ある?じゃあそれで。ガンガン飲む。
二千ベロメニュー
食事は何にしますか?メニューを渡される。
いや、私、腹が減ってないのでお任せします。取引先にオーダーを丸投げする。
食事メニュー
豚肉と野菜のせいろ蒸しですか。まあ、こんなもんでしょう。
きまぐれ焼肉サラダ。まあ、こんなもんでしょう。
ちなみに、どちらもまったく味の記憶がない。一口くらいは食べた気がするが、毎度のことで話が盛り上がってしまった。そうそう、デジカメの話をしましたね。取引先の部長とは年齢が同じこともあって、なにかと話題が一致するのである。
二時間経った。文字通りベロベロだ。外はようやく薄暗くなってきた。さて、どうしますか。え?締めのステーキですか?行きましょう、行きましょう!
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)