明月館に連れてって
ランチ後の会議を終えて、ホテルでの懇親会。ここまでが本日の公式行事である。終わってしまえばフリータイムだ。なんの制約も受けず、誰にも束縛されず、自由意志で宮崎の夜とやらを楽しもうではないか。
ホテルでの懇親会を終えた私は、北海道民数名と宮崎の夜を楽しむことになった。私と山根氏は昼から行動を共にしていたが、ここで同じく道民の川中氏と合流することになった。彼は19時頃に宮崎に到着したとのことで、食事を済ませていなかった。ホテルの部屋でひたすら山根氏からの連絡待ちであったと言う。子どもでもあるまいし、メシくらい一人で食えばいいものをと思っていたら、なんでも今日の晩飯は山根氏のおごりとのことで、ひたすら時が来るのを待っていたそうだ。
なぬ?おごりだと?
いい響きだ。素晴らしい言葉だ。他人の金でメシを食う。圧倒的じゃないか?!川中氏は居酒屋をご所望であった。
えー?せっかく宮崎に来たなら肉を食おうよ。
ところが川中氏は私のアドバイスを拒否し、居酒屋一点張りである。仕方ないので、オススメの焼肉屋を案内してから、居酒屋に向かった。店の扉を開けてスタッフに人数を告げると、すぐに入れると言う。そこで川中氏がまさかの行動に。
「さっきの焼肉屋に行きたい。」
ぉぃ。さっきまで焼肉全否定だったよな。まあ、いい。私も焼肉の方がいい。明月館に連れて行くと、川中氏はレバーが美味いと三皿も食べていた。
どんだけ好きやねん。
川中氏と山根氏にこの店のオススメを伝える。もちろん納豆牛タンユッケは外せない。見たこともない客が、常連でなければ知らないはずのメニューを連れに解説している。店長は首をかしげながら我々を見ている。ふふふ、混乱するがいい。自分から身分を明かすような真似はしないよ。
ダンスとロシア人とチップ
焼肉で腹がいっぱいになった我々は、お姉ちゃんのいる店に行こうとした。ここで再び川中氏が暴挙に出た。
「ロシアンの店に行きたい!ロシア人いないの?」
あのなあ、それなら北海道でいけばいいだろう。九州に、しかも宮崎にロシア人がいると思うか?案内所に入って尋ねてみる。案内はできないが、店を教えることはできるとのことだ。教えられた通りに歩くと、その店はあった。
「あれえ?この店、昨日入った、やっすい店と同じグループだ。」
山根氏が驚く。ビルに入ると、店の前には数人が待っていた。岐阜の高山から来た一行が、本日すでにお代わりだと言う。
どんだけハマってんねん。
かなりの人気店だということは分かった。ボックス席に案内されると、しばらくして女の子たちがやってきた。全員、日本人だ。
「あーっ!」
山根氏が驚きの声をあげた。昨晩の店で指名した女子がやってきたのだ。相手も驚く。女の子が足らなくてヘルプで呼ばれたとのことだ。感動の再会をすませると、すかさず指名を入れる山根氏。全員が数千円分のチップを買わされる。ロシア人はダンサーだ。ソファーの上で踊るので、チップを挟めと言う。これがダンサーの給料になるのだと説明される。
それはシビアな話だ。
店内の照明が落とされると、赤や緑のライトが光る。数名のダンサーが踊り出す。うーん、好きな人にはたまらんのだろうな。私はあまり興味ない。カラオケに行きたいな。
こうして本日の宮崎探検は終了した。
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アラフィフで再婚して二人の子どもを授かりました。妻は初めて、私は二度目の育児を夫婦で頑張っています。