電車遅延
札幌駅に行くと9時前なのに8時50分発の電車がまだ来ていない。ホームは大混雑だ。千歳線で電車が鹿と接触したためだという。
これだよ。
古い軌道をいつまでも使うからこうなる。札幌市内や千歳市内は高架やトンネルになっているが、それ以外は柵で囲まれているだけなので、踏切もあれば動物も出る。空港から札幌までを結ぶドル箱かつ重要路線なのに、こんな事故を起こすようでは、地元のみならず、観光客にどれだけの影響を与えることか。
千歳線の最高速度は120キロ。札幌ー空港間で途中駅の乗降客はわずかだ。すべて高架化すれば最高速度は160キロになるし、ノンストップの快速を走らせれば札幌までは30分切るのは余裕だ。札幌から岩見沢の40.6kmまでは今でも30分かからない。札幌から新千歳空港駅までは46.6kmであまり距離も変わらない。
千歳駅で降りてイオンに向かう。ここで鮮魚を買い、お土産とするのだ。けいたまのだいすきなカレイは、沖縄では冷凍の輸入品しか売っていない。北海道産の新鮮な魚介をたらふく買って、家族と一緒に食べるのだ。時間は40分。ゴングが鳴った。さあ、ファイトだ。まずは野菜コーナー。しいたけが安い。
さあ、次はメインの鮮魚コーナーだ。この店では魚屋のように、店頭に魚が丸のまま売っていて、頼むと調理してくれる。イワシが美味そうだ。カレイも美味そうだ。刺身コーナーでイカも買う。新鮮だ。沖縄では絶対にお目にかかれない。買い終わったら、クーラーボックスに移し、氷を調達して任務完了だ。よし、駅に急ぐぞ。
こうして物資の調達を終えた私は千歳線のホームでベンチに座り、電車が来るのを待っていた。
ん?
頭に何かが当たった。何が降ってきたのだろうか?足元を見る。カメムシだ。
ひっくり返ったまま、ワタワタしている。なんだか生まれて三ヶ月のゆうたまと似ていて親近感が湧くなぁ。ほら、靴につかまれ。そして飛んでいけって、またひっくり返ってるよ。何度か繰り返したのちに、私の手に移ってきたので、放り投げた。ほら、飛べるじゃないか。そして私の1メートル先に降りた。ホームの白線あたりだ。これはもう、踏まれないように祈るしかないな。私は入線してきた快速エアポート号に乗り込んだ。
JALファーストクラス ランチ
さて、羽田行きの506便は離陸後、1時間5分の空の旅。窓からは空と雲のコントラストが美しい。ゆっくりとご飯を食べることができるだろうか、少し不安ではあったが、離陸してしばらくすると、CAが食事を運んできた。
さて、どれから食べようか。
やっぱり麺類というか、前菜代わりの梅太そーめんからいこうか。おお、機内食によくあるぶよぶよではない。
口の中に広がる梅の香りがいいねえ。麺にも少しコシがある。とろろも香りよく、ウメわさびの匂いが鼻を抜ける。意表を突かれた気がする。
お次は豚角のタスマニアン粒マスタード餡かけだ。一口食べる。ご飯も食べる。ん?柔らかい角煮とマスタードの効いたソースがご飯に合う。口に入れるとマスタードの香りが広がる。
噛み締めると遅れて肉の旨味が滲み出てくる。まさに味の時間差攻撃。シャキシャキした食感の隠し味はエシャレットだろうか。
これ美味い!
さて、メインだ。鯛とホタテのグリーンピースソース 海老添え。まずはソースをたっぷりつけたエビを食べてみる。
グリーンピースの香りが口いっぱいに広がり、エビの味がしない。ああ、このソースは世の子供たちにはダメかもしれない。グリーンピース人気ないもんなあ。私は好きだ。特に生のグリーンピースを塩だけで味付けした豆ご飯が好きなのだ。作って食べたくなってきた。そうか、グリーンピースの旬は今頃か。
続いて鯛にたっぷりとソースをつける。
ん?こ、これは?!
鯛は上品な味だが、嫌な臭みもある。ソースがうまく受け止めて殺してしまう上に、豆の香りもしない。なるほど。鯛とは相性がいいのか。
最後にホタテだ。
なんじゃ、こりゃあ?
ソースが自分の味をしまい込み、ホタテの旨味を最高に引き出す。
美味い!
メニューにかいてないが、明日葉のお浸しトウモロコシ添えが爽やかだ。ご飯のおかずにいいね。昆布は言わずもがな。焼きトマトに見えたプチトマトを食べてみると中は生だ。まあまあ甘い。
俵ご飯は新潟の新しいプレミアム米「新之助」だそうだ。炊き加減が絶妙。粒のそろった甘みのあるご飯は、どのおかずにも合った。焼きばら海苔の味噌汁は海苔の香りがいい。おかずの味を引き立てるのも、こいつらの仕事だもんな。
ああ、満足だ。
窓からは福島県いわき市が見える。ああ、鮨いとう、大将の元気な姿はFacebookやインスタで見ているが、食べに行きたいなあ。
隣の席の乗客はなにやらCAからシールをもらっている。都道府県別にあるらしい。たまに見かけるが、集めているのは例外なく年配者だ。男性だ。まあ、私には関係ない。
飛行機に乗る回数がやたらと多いから、今度集めてみようかな。
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アラフィフで再婚して二人の子どもを授かりました。妻は初めて、私は二度目の育児を夫婦で頑張っています。