2024年4月19日
機内食

香港航空 台北—香港 ビジネスクラス

台北市内から桃園空港へ

昨日は台北車站駅でMRTから地下鉄の乗り換えでひどい目にあったので、本日は北門で乗り換えることにする。台北駅は昔からの駅と新しい駅がくっついた作りだ。東京駅に例えれば、地下鉄は大手町、高速鉄道(台湾新幹線)はJR東京駅であり、空港行きのMRTは京葉線の如しである。そして北門駅は有楽町である。

そのために台北車站駅の旧来の部分は作りが古く、バリアフリーになっていない。72リットルの大きなスーツケースを持っていると言うのに、目の前には階段しかない、遠回りをしてもエスカレーターもエレベーターもない現実に途方にくれた。仕方なく、痛む左膝をかばいながら、20kgのカバンを持って降りた。

二度とこのルートは使わない。

台北 地下鉄路線図

国府記念館駅から空港行きのMRTに乗り換えるには、他に二つのオプションがある。西門駅で乗り換えて北門駅に行く、もしくは忠孝新生駅で乗り換えて、三重駅に行く。

どちらがいいのか。

せっかくだから未体験の三重駅で乗り換えようと思ったのだが、台北駅でチェックインをすれば、重い荷物から解放されて空港まで向かうことができる。やはり台北車站駅から乗るのが便利だろう。

空港MRT案内板

西門駅での乗り換えはとても楽だった。エスカレーターで上がれば、乗換ホームである。北門駅は新しいので階段もなく、段差もない。バリアフリーだ。荷物を転がしながら標識に従って、チェックインカウンターに向かう。

着いた。

台北車站駅の罠

荷物を預けよう。カウンターを探していると、ガードマンに航空会社を尋ねられた。

「香港。」

だが、ガードマンの返答は衝撃的なものだった。

「空港まで行ってください。」

まさに「お帰りください。」と言うかのように、出口を手で指し示された。

はあ?

香港航空は台北駅でチェックインできないだとお?

台北駅 チェックインカウンター

なんのために私は北門で乗り換えてここまで来たのだ?私のこの努力は一体何のために…ううう。

そう、世界は人間に優しくはない。努力すれば夢が叶うなどと言う、甘いものでもない。ちっぽけな、ひとりの日本人の感傷など、虫けらのごとく、容赦なく踏み潰しながら、時の刻みに従って、世界は何事もなかったかのように進んでいく。

これが現実なのだ。

出口から改札に向かい、エレベーターに乗ってホームに向かう。停まっていた急行電車で空港に向かったのだった。

台北桃園空港

香港航空は第二ターミナルだ。電車が着いたのは離陸一時間前である。間に合うと思うのだが…一抹の不安を胸に、カウンターを探す。写真を撮る余裕などない。掲示板によれば、カウンターは26番。三階の一番奥である。

遠い。

痛む足をかばいつつ、カウンターに向かう。荷物を預ける。ラウンジの券をうけとると、時間がありませんと忠告された。

分かってまんがな。寄りまへん。

出国ゲートを通り、保安検査所だ。昔、ハサミを没収された。カバンとスマホとパソコンをとりだす。上着も脱げと指示される。ベルトも取れと上から目線で指示される。

普通に言えばいいだろう。

問題なく通り抜け、出国手続き済ませて、これまた一番端っこのC1ゲートへ向かう。

香港航空

遠い。膝が痛い。

ゲートにたどり着くと、エコノミーとビジネスの入口があった。エコノミーのゲートは混んでいたが、ビジネスクラスなのですんなりと飛行機に乗れた。

香港航空 台北—香港 ビジネスクラス

席は一人一人が独立しているタイプだ。足を投げ出せるのがいい。楽チンだ。

喉が渇いた。

水が飲みたい。そこにアテンダントがグラスに入った飲み物を持ってきた。水を受け取る。

やっと一息つけた。

香港航空

食事は鶏肉か牛肉だ。鶏肉をチョイスする。が、何も聞かれなかった。離陸してしばらくすると配膳が始まった。

香港航空 機内食 ビジネスクラス

さて、私の食事は牛肉麺にオレンジジュース。チキンじゃないのか。でも美味そうだ。パンも二つセレクトした。美味そうだ。パンにバターをたっぷりつけてオレンジジュースで流し込む。久しぶりの組み合わせが新鮮である。バターがたっぷりしみたにんにく香るガーリックトースト。みずみずしいフルーツと一緒に食べる。南国は果物が豊富だ。

牛肉麺

麺の上には二種類の野菜と三種類の肉。味付け無く炒めたチンゲンサイに、辛子高菜。肉はハチノス、牛腩(アキレス腱)にスネ肉である。全体的にコショウを多めにかけてから食べる。麺はコシは弱いものの、伸びがすごい。思った通りチンゲンサイは薄味だったので、付け合わせとして肉と一緒に食べる。

香港航空 機内食 ビジネスクラス

ハチノスは柔らかく、臭みはないが、噛むとホルモン独特の香りと旨味が滲み出る。人によっては苦手だろう。私は好きだ。八角の香りもいい。牛腩はプルプル。コラーゲンの塊だ。脂身とは違う食感。味付けも良い。麺と一緒に食べる。なかなか美味である。

そしてスネ肉。ビーフシチューばりに柔らかく煮込まれているので、フォークで容易にほぐれる。これはすごい。口の中に入れて噛みしめるり歯ごたえがまったくない。柔らかい。心なしか味付けもビーフシチューに似ているようだ。

牛肉麺

メインディッシュを食べ終え、フルーツを食す。メロン、スイカ、パインにリンゴ。ここ何日か、フルーツをよく食べている気がする。最後は黒蜜餅。中が真っ黒だ。食べるときな粉餅に黒蜜をかけた味がする。甘さ控えめでいい。ほうじ茶か緑茶があればなおよかったが、贅沢は言えない。

黒蜜餅

ああ、腹がいっぱいだ。せっかくフルフラットになるシートなのだから、香港までは寝て過ごそう。

こちらの記事もどうぞ: