彦根キャッスルホテル
岡山からは新幹線に乗り換えてのぞみ号で新大阪、こだま号に乗り換えて米原駅にたどり着いた。会議の移動なので辛い。
米原駅からはタクシーでホテルに向かう。彦根キャッスルホテル。訳せば彦根城旅館。沖縄にもかつて日航グランドキャッスルというホテルがあったが、あれはオーナーが大城さんだったからだそうな。現在はダブルツリーヒルトンになっている。
ホテルに行くタクシーの運転手が陽気な人で、彦根に来たら彦根城をぜひとも観たらいいと、激しくリコメンドしてきた。ライトアップは午後9時までと言う。すでに午後8時半。早く飯を食いたい。今日は遅いから明日の夜に観ますねと答えると、台風が来てるから明日はないと思うよと言う。
結果的に翌日、このドライバーの具申に感謝することになるとは、この時点では思いもしなかった。
何も考えずに予約したホテルなのだが、ホテルに着いて驚いた。城の真ん前ではないか。天守閣の正面にホテルがあるのだ。ライトアップされて闇夜に白く浮かび上がる彦根城。こんなにも美しいとは思わなかった。
ホテルに荷物を置くと、カメラを持って城の周りを散策した。
彦根城 夜の顔
ホテルが位置するのは地図の中央下部、中堀と書いてある部分の下側だ。右手が「いろは松」になる。佐和口から白に入ってみる。右手が開国記念館、左手が二の丸佐和口多門櫓である。奥に天守閣が浮かび上がっている。ライトアップされた建物に浮かび上がるのは、彦根橘紋。彦根城主であった井伊家の家紋である。
佐和口から城に入り左手を内堀に沿って進む。しばらくして現れたのは、ライトアップされた表門橋。静寂に包まれた中に浮かぶ揚がる、カラフルな光景にしばし見とれる。すると突然、あたりが闇に包まれた。真っ暗だ。そういえばタクシーの運転手がライトアップは午後9時までだと話していた。スマホで時刻を確認すると9時ジャストである。仕方がない、これで彦根城観光は終わりである。
京橋から城を出て、真っ暗な街を歩く。夕食を済ませると、再び歩いてホテルに戻ってきた。天守閣は見えないが、いろは松は深夜でもライトアップされていた。ホテルの前に三脚を置いて撮影する。鏡面と化した外堀の水面に映る松の木がシンメトリックで美しい。幻想的である。
いろは松を中心に中堀を撮影した。日本酒を飲み過ぎて、だいぶ酔っていたのだが、まあまあきれいに撮影できたようだ。
彦根城 昼の顔
強烈な日差しで目が覚めた。遮光カーテンを閉めなかったために、東向きの窓から日の出の太陽光線が私の顔を照らしていたのだ。早速、服を着ると部屋を出た。同じフロアのエレベーターホールの外が、城を眺めるに絶好のポジションなのだ。城に向いて椅子が置いてあり、ゆったりとお茶を楽しみながら眺めを堪能できるのだ。
望遠で天守閣を撮影する。空に雲ひとつない快晴。本当に台風が来るのであろうかと思わずにいられない。青空に映える白い天守閣が美しい。
ホテルを出てすぐ前の堀を見る。昨晩は鏡のようだった水面が風のせいで少し波立っているのが分かる。やはり少しずつ台風の影響が出ているのだ。今晩も宿泊して沖縄には明日帰る予定であったが、予定を変えた方が良さそうだ。台風が直撃すると2〜3日は帰れなくなる。そうなる前に対策を取らなければならない。
まったく予定していなかった彦根城観光だが、いくつもの偶然が積み重なって、じっくりとはいかないが、白を堪能することができた。さて、会議場に向かうとしよう。ホテルをチェックアウトして、タクシーに荷物を載せた。夜には沖縄だ。
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アラフィフで再婚して二人の子どもを授かりました。妻は初めて、私は二度目の育児を夫婦で頑張っています。