エバー航空 113便
本日から台湾へ出張だ。視察だ。自宅からタクシーで那覇空港国際線ターミナルへ。チェックインを済ませ、出国手続きを終えてラウンジへ。ここからの眺めも悪くないなと、さっそく機種変したばかりのiPhoneXs Maxで撮影。このとき画面がフッと暗くなった気がしたが、気にしないでいた。
ラウンジで一息ついたら搭乗ゲートに向かおう。そう思ってiPhoneで時刻を確認しようとしたのだが、画面が真っ暗のままだ。
え?
再起動を試みる。うんともすんとも言わない。強制終了を行う。やはり変わらない。
壊れた?
搭乗時刻はまもなくだ。仕方がない。不安でいっぱいだが、このまま飛行機に乗るしかない。五泊の出張でスマホなし。しかも海外にも行く。地図を頭にしっかりと入れておかなければ迷うことこの上なし。
二十世紀に逆戻りだ。泣きたくなる。
エバー航空 ビジネスクラス
機内は相変わらずサンリオ一色である。いつものようなゴージャス感がない。小さな飛行機だからか、ANAのプレミアムシートと似ている。那覇から台北は、那覇から福岡に飛ぶのと同じ感覚だ。時間も短い。
やがて離陸した機内から那覇空港国際線ターミナルとLCCターミナル、その向こうに那覇港や那覇市街が見える。
飛行機は旋回して機首を南に向けた。眼下には空港沖合にあるサンゴ礁の無人島が見える。
エバー航空 軽食
飛行機が水平飛行に移ると、食事が運ばれてきた。短距離なので軽食だ。食べないつもりだったのだが、チーズの焦げた美味しそうな香りが私の鼻孔をくすぐる。そうだ、試しにiPhoneを再起動してみよう。やはり動かない。画面は黒いままだ。
いつもはスマホにメモをしているが、今は使用できない。筆箱からペンを取り出し、B5用紙に印刷したホテルの予約票の裏にメモをした。先日、もう終わったから不要だとシュレッダーで裁断してしまった。
よって、ほとんど覚えていない記憶を頼りに書くしかない。
チーズの下には濃厚な味のソースとラザニア。野菜と一緒に食べた。美味かった。
これだけだ。話にならない。補助脳がなければ私の記憶力など、この程度だということだ。
完全に沈黙
窓からは海と雲しか見えない。フライトマップを見ると、宮古島も石垣島も進行方向左側にある。A列である。私の席はK列だ。反対側だ。次回からはA列の席を取るようにしよう。
何度か再起動を試みたが、iPhoneが動くことはなかった。買った翌日にこんな目に遭うとは、最近はついてない。先日もヨドバシカメラで不良品のマウスをつかまされたばかりだ。ついに着陸態勢に入った。窓からは台湾の景色が見える。私の気持ちを表すかのような、どんよりとした天候だ。
無事に帰国できるだろうか。
こちらの記事もどうぞ:
アラフィフで再婚して二人の子どもを授かりました。妻は初めて、私は二度目の育児を夫婦で頑張っています。