2024年3月29日

情けは人の為ならず

那覇空港16時発、中部国際空港行きに乗り、札幌行きに乗り換える予定であった。少し早めに那覇空港に着いたので、ラウンジでのんびりしていたら、15時40分。慌てて搭乗口に向かうと、そこには無情な報告が書かれていた。

「機材到着遅れのため、40分遅延。」

ええ?セントレアでの乗り換え時間は20分しかない。間に合わないじゃないか。慌てて再びラウンジに戻り、受付で搭乗券を見せる。

「すいません、この便だと札幌行きに間に合わないので、別の便を探しております。ラウンジでお待ちください。」

羽田行きの便をチェックしてみた。夜の便まで空席がない。満席だ。

どうなるの?

10分ほど待っていたら、放送で呼び出されたので、受付に向かった。この後の羽田行きの席を用意したが、羽田から札幌まではクラスJが満席で、普通席かファーストクラスしかないとのことだ。

なら、ファーストクラスでしょう。その上、羽田発の便も遅れていて、19時半出発の予定が20時発となり、新千歳空港到着は21時半とのことだ。

仕方ない。

変更の手続きを済ますと、すぐに搭乗口に向かった。私の席は1K。一番前の席だ。この窓側の席は足下が広い。通路に抜ける時に、隣の人をまたぐだけなので、なんの罪悪感も無しにトイレに行くことができる。

そう、私は1Aか1Kが好物なのだ。

優先搭乗の案内とともに機内に乗り込む。荷物をしまって席に座る。

やっぱり窓側はいいねえ。

続々と乗客が乗り込んでくる。私の隣に年配の男性が座った。

「あの、おひとりですか?」

おもむろにその男性が私に尋ねてきた?はい、そうですけど。

「あの、妻とバラバラの席になってしまって、よろしければ替わってもらえないでしょうか。」

ええ?!ここって特等席だよ!私の大好物だよ!なんであんたの奥さんに譲らなきゃならんのよ???

と思ったが、情けは人の為ならず。譲りましょう、捧げましょう。私はあなたの奥さんとやらが座っていた7Aの席に移りましょう。

与論島

席を交代して座り込むと、強烈に眠くなった。昨晩はゆうたまが寝てくれなくて、夫婦で寝不足なのだ。すぐさま眠り込んだらしい。眼が覚めると、眼下に雲の合間から海中道路が見えた。時刻は17時だ。出発が相当遅れたようだ。しばらくすると与論島が見えてきた。素晴らしい景色だ。反対側の窓からは見ることができないはずだ。

席を替って正解だった。

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