騙されても騙されても離れられない間柄
GoogleMap、グーグルマップ。いまや、これがなければ生活できない、仕事にならない、観光に行けないという人は多数派ではないだろうか。だが、しょせん人間が作るものである。完ぺきではない。GoogleMapあるあるといえば、一人一つくらいは思いつくのではないか。
- 誘導されるがままに進んだが、方向が逆だった
- 距離は短いがやたら細い道に誘導されてかえって時間がかかった
- ホテルに誘導されたが、到着したのは裏門で玄関ではなかった
- 目的地に着いたが、目的の建物がなかった
- 系列店の別の店に案内された
- 似たような店名の店に案内された
今夜の宿は別府駅から徒歩三分。GoogleMapで調べたが、新しいホテルなのか登録されていない。住所を打ち込んで経路に従って歩く。温泉街のほうに誘導される。
ショーパブにニューハーフコミックパブ。いずれも私の趣味ではないのだが、温泉街の雰囲気が漂う。さらに誘導に従う。駅からはすでに五分ほど歩いている。そして到着。そこにあるのは、平屋のみ。
なんだ、これ?
ホテルのHPを開く。全然違う場所だ。温泉街ではなく、JRの高架沿いにある。ここなら確かに徒歩三分だ。72リットルの巨大なスーツケースを転がしながら、自力でホテルを探す。
何の罰ゲームだ、これ。
GoogleMapを信用しちゃダメなのだ。不二子ちゃんみたいなものなのだ。そうしてなんとかホテルにたどり着いたのだった。
和のパスタ
酒の席で堅い話ばかりでは飽きてしまう。それより美味い飯が食べたい、女性と酒を飲みたい。ここは観光地だろう?そんな私の願いは虚しく、 仕事を終えてからの懇親会は居酒屋。 どこでも食べられるようなものばかり。
私はいったい、なんのために別府まできたのか?
仕事です。
デスヨネー。もういいや、諦めます。と、連れていかれた店で出されたスープパスタ。いたって普通ではないのか。食べてみなと勧められて渋々食べた。
うまっ!
味がいいだけではない。箸で麺をすいとんに取り、巨大レンゲでスープを注ぎ、つけ麺のように音を立てて食べるパスタ。フォークで食べるよりも、麺にタレが絡むように感じる。そう、これはもはやイタリアンではない。つけ麺なのだ。期待せずして新しい文化に出会う、これこそが旅の醍醐味ではないか!
少しくらいは観光気分が味わえるかと、頭の片隅に期待を馳せていたのだが、念願叶わず、温泉はおろか、ホテルの風呂にも入らずに別府を去ることとなった。
せめて温泉くらいにはつかりたかった。
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アラフィフで再婚して二人の子どもを授かりました。妻は初めて、私は二度目の育児を夫婦で頑張っています。