2024年4月19日
那覇市 楚辺そば まかないそば

海とテビチと沖縄そば

徳島からの訪問者

打合せのために徳島から取引先の山上さんが来沖した。県外から沖縄に人が訪れることを沖縄では「来沖」と表現する。「らいおき」と呼んでいるが、まさか「らいちゅう」ではないだろう。口語ではまず使わない単語なので、読み方に自信がない。これは沖縄独特ではなく、北海道なら来道と呼ぶし、岡山なら来岡、大阪なら来阪である。京都はなんと呼ぶのか。来京だった。

月曜日の朝から打ち合わせのために、山上さんは日曜日に沖縄に入り、ホテル近辺で夕食を済ませたそうだ。私も日曜日に北海道から戻ったばかりで疲れ果てていた。

今朝はホテルまで山上さんを迎えに行き、出社した。会議室で昼まで打ち合わせの後に、会社の関係者に山上さんを紹介しようとしてオフィスに顔を出した。ほとんど人がいない。平日なのになぜだ?

「昨日の試合で、ほとんどの人が代休です。」

ああ、昨夜はなにかのスポーツの冠試合だったか。我が社はいくつものチームのスポンサーになっている。社員の多くはスポーツ推薦で進学した者である。年に数回の冠試合では社員総勢で参加するのであるが、私には無関係である。スポーツに興味がないからだ。逆に社内にはポップカルチャーに通じる者がいない。

数年前、地元新聞社のエヴァンゲリオン展へのスポンサー契約の稟議書を上げようとしたところ、中身を検討する前にエヴァンゲリオンって何だ?という話になり、即却下された。驚いたことに沖縄本社にはエヴァを知る者が一人もいなかったのだ。当然、ボカロとアニメの違いを分かる者もいない。言ってみればタワーマンションと木造一戸建くらい異なるのに、なぜ理解できないのか。東京支店の社員はアニメ好きが多いので、こちらの方が居心地がいいのだ。

仕方がないので、そのままランチに行くことにした。昨晩、沖縄そばを食べていないということと、ランチの後は空港方面に行くそうなので、楚辺そばに行くことにした

楚辺そば

那覇市楚辺に位置する沖縄そば屋なので楚辺そば。県内にはありがちなパターンであるが、沖縄の名字は地名とかぶるので油断がならない。10年以上前、今、話題のレオパレスに住んでいたことがあった。那覇市小禄(おろく)のレオパレス高良(たから)である。

ところが小禄の隣の地名も高良である。そう、このレオパレスのオーナーが高良さんなのだが、電話でタクシーを呼ぶと、運転手が勘違いして高良地区をウロウロして、いつまで経っても来ないときがあった。なので、楚辺そばも楚辺に住む楚辺さんという可能性も無きにしも非ずだが、この際、店主の名前はどうでもいい。

人気店なので広い駐車場にはレンタカーが並んでいる。幸い、すぐに車を停めることができた。入口は完全な一軒家。玄関を開け、靴を脱いで中に入る。ダイニングのお座敷に通されると、二人で座り、メニューを見た。

山上さんにオススメを尋ねられたので、本ソーキそばをリコメンド。こいつがインパクト大なだけでなく、柔らかくて美味いのだ。まさにファーストコンタクトである。運ばれてきたソーキを見て山上さんの顔は驚きに満ちていた。まさに驚嘆。かぶりつく山上さん。美味い美味いを連発していた。

楚辺そば 本ソーキ

私はまかないそばをリクエスト。沖縄そばの具が軟骨ソーキと三枚肉という贅沢な一品だ。玉屋で言うとミックスそばである。この店は住宅を流用したお座敷と、増築した明るいログハウス風のフロアがあるのだが、住宅の中はとても暗い。ストロボを焚かないと写真が撮れないくらいである。モバイル三脚を利用して沖縄そばを撮影してみた。

楚辺そば まかないそば

沖縄そばのスープをすべて飲み干し、どんぶりの底から記号が現れると当たりだ。何かしらのサービスがある。二人ともハズレであった。

瀬長島

山上さんを産業支援センターまで知人を送るのだが、少し時間が余ったので、瀬長島に立ち寄る。平日だと言うのに観光客で混んでいる。外国人も少なくない。車を停めてビーチヘ歩く。沖合には建設中の那覇空港第二滑走路が見える。いい天気だ。

瀬長島ビーチ

波間に揺れる水も透明感に溢れている。思いがけず沖縄の海を間近に見れた山上さんは大変喜んでくれた。

テビチ屋本舗

山上さんと別れた後、一旦、自宅に戻った。晩御飯を作ると再び出陣。ホテルに迎えに行く。本日の夜はテビチ屋本舗だ。ここの揚げテビチは絶品なので、飲んだ帰り、お土産に持って帰ることもあるくらいだ。プレーン、イエロー、レッドと三色あり、イエローはカレー味、レッドは唐辛子なのだ。

テビチ屋本舗 揚げてびち イエロー

他にも沖縄の味覚を味わうことができる。揚げ島豆腐にヤギ刺しなど、色々だ。沖縄の話で盛り上がる。

ヤギ刺し

「ナポリタン」に山上さんが反応した。いわゆるナポリタンではない。名古屋の鉄板ナポリタンとも異なる。想像でしか作ったことがないのだが、おそらく長崎のチャポリタンに近いのではないだろうか。

沖縄ナポリタン

これが沖縄のナポリタンだ。玉子焼きが付いているのは初めて見たが、沖縄そばを野菜でいため、ケチャップで味付けしたものだ。これはこれでなかなかいける。

腹が膨れたら、二次会である。沖縄のスナックで泡盛を堪能した。遅くまでお疲れさまでした。

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