2024年4月24日
亜蘭知子

私の好きな女性シンガー ~80年代を中心に~

他(ほか)の子の名前を ベッドの中で呼ぶなんて 相当ドジな人

亜蘭知子の曲「しゃくなイエスタディ」の一節である。

大学生の時に、カシオペアのコピーバンドで組んでいた先輩からカセットテープを渡されて、耳コピするように言われた。アルバム「More Relax」の中の「Drive to Love」だ。他の曲も聴いてみたところ、ハマってしまった。彼女の声にも惹かれたが、楽曲の提供や演奏をしていたのがカシオペアだったからだ。

まあ、好きな人は聴けばすぐに分ることなのだが、当時、向谷実のDXサウンドは大好きだったし、自分でもDX-7の向谷ROMを買っていた。このアルバムの中でも、特に好きな曲は神保彰作曲の「水のないプール」、野呂一生作曲の「Slow Nights」、桜井哲夫作曲の「Relax」、向谷実作曲の「もう一度South Wind 」の4曲だ。もちろん、このアルバムの曲はどれも好きだ。ほとんどが向谷実の作曲になっていた。

子供の頃、英語の授業ではビートルズがよく使われた。私は彼らの現役を知らない世代だ。ただ、ビートルズのサウンドは中学生の私にも古く聴こえた。(ファンに怒られるな(^^;)すでに「翼をください」は合唱曲の定番になっていたが、同じ時代に流行ったフォークソングも好きではなかった。当時の私には演歌と同種にしか感じられなかった。

このアルバムが発売されたのは1984年。私は高校二年生だ。35年前のサウンドなのに、古臭いとは感じない。最近の音楽はすべてコンピューターで済ませてしまうが、当時は人手がかかっていたから、すごくリッチに感じたりもする。

そういえば、15年くらい前のこと、少々音楽に絡んだ仕事をしていて、いわゆる「打ち込み」(音楽をコンピューターで演奏するためのプログラミング)を音大卒の若いのに頼んでいたことがある。彼が会社に置いてあった私の音楽CDを何枚か持って帰って80年代の音楽を聴いていた。

あるとき、彼が私に言った。

「昔の音楽ってすごいですね!ものすごく金かけてますよね。打ち込みがあまりないし、人が演奏してるし、すごい時代だったんですね!」

確かにときはバブルだ。ミュージシャンがこぞって「海外レコーディング」と銘打ってアルバムをリリースしていた。音楽関係者に聞いたところ、当時、東京のレコーディングスタジオの使用料が高騰したので、広い海外のスタジオでゆったりとレコーディングして、現地のミュージシャンを使った方が安いし箔も付く、と話していた。

なるほどね。

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