脅迫メールに気をつけろ ~アカウントが盗まれた~

投稿者: | 7月 11, 2020

それは一通の電話から始まった。自宅でくつろいでいると、会社で割と親しい同僚から電話があった。時間は夜九時。こんな時間に電話をかけてきたことはない人物だ。

間違い電話だろうか?

不思議に思いながら電話に出る。以前は電話はガラケー、スマホはネットと分けていたが、ガラケーをスマホに変えたので、電話もすぐに取れるようになったのだが、このことは私にとってトップシークレットである。誰にも知られたくないのである。

電話に出た。

「もう、酒飲んでますか?大丈夫ですか?」

なにやらパニクってるようだ。用件を聞く。

「私のYahoo!アカウントが盗まれて、ビットコインで払えとかなんとか、訳のわからないメールが届いたんです。しかも、メールに書いてあった私のパスワードは合っているのです。怖いのでYahoo!アカウントごと削除しましたが、大丈夫でしょうか?」

なるほど。新手の詐欺メールだな。私は彼に説明した。

まず、Yahoo!のアカウントとパスワードなんて、しょっちゅう盗まれている。個人的な感覚で言えば、ソフトバンク系のサービスは、総じてセキュリティの質が低いので、使うのをやめたほうがいい。

次にパスワードがメールに書いてある時点で人手ではなく、プログラムにより自動生成されたメールである。人間がアカウントをハッキングした場合は、すぐにパスワードを変更して、元の持ち主がログインできないようにし、悪用するなり、情報を抜いたりするので、わざわざ普及率の低い仮想通貨で払えだなんてメールするような、ヌルい事をする必要がない。

プログラムでメールを自動生成して送りつければ、人出はまったくかからない。100万通出して、一人引っかかれば十分である。仮想通貨で百万円でも手にできれば御の字である。

一番大事なことは、訳の分からないメールが来ても焦らないこと、パニクらないこと。相手にショックを与えて、思考能力を奪い、リンクをクリックさせることが目的だから、何もせずにメールを削除すればいいだけである。盗まれたアカウントはパスワードを変更すればよい。何より、個人的にはYahoo!の使用は勧めない。

それと、念のため、snsやGoogle、ネットバンク系などのパスワードは変更したほうがいい、とアドバイスした。ようやく彼も落ち着いたようである。

翌朝、ネットで検索すると、私の想像通りの記事を見つけることができた。

脅迫メールには気をつけてほしい。