ヤエチカ 築地 すし好
一回目のセミナーが終了し、交代でランチに出ることになった。一日二回、13時と16時にセミナーを開催するため、ランチタイムは受付や来場者対応に追われて、食事をすることができないのだ。このビルの出口を出て左に曲がると、目の前に八重洲地下街、通称ヤエチカの入口が見える。多少の雨なら、小走りに行けば大して濡れずに済む距離だ。
階段を降りて地下街を歩く。できるだけ近くの店がいい。ラーメンはない、オムライスもない、タイ料理はランチタイム終了だ。目の前に寿司屋があるな。
時間もないしここにするか。店内に入ってすぐのカウンター席に座る。なんと、回転寿司かと思って入ったのだが、カウンターで握る店であった。今日は土曜日なので、休日という人も少なくない。昼から飲んでる人も少なくない。お好みで寿司をつまんで生ビール、いいなあ。
メニュー
さて、何を食べようか。
せっかくだから握りを食べようと思ったら、意外に値が張る。よってお手頃な江戸前チラシ丼にする。マグロサーモンアボカド丼は、今度自宅でしびれ醤油を使ってアレンジしてみよう。サーモンではなく、沖縄のマグロと白身魚、いやピンク魚を使えば美味そうだ。
江戸前チラシ丼
しばらくして私の眼前にそれは置かれた。見た目は合格だ。美味そうだ。食べてみるか。当然だがシャリは酢飯だ。まだ、ほんのりと温かく、酢もさほど効いていない。わさびを小皿の醤油に溶かし、ネタに醤油をつけながら食べる。どんぶりの上に直接、醤油を回しかけるのもありなのだが、レンコンやかんぴょう、いくらにガリなど、醤油をかけたくないネタも数多く鎮座している。
タイは身が透き通って美味そうだ。ギョク、玉子焼きから食べてみる。出汁巻ではない、厚焼き玉子だ。サーモンが意外に生臭くなかった。これなら食べられる。
ちょっと待て。
私がオーダーしたのは「江戸前」を謳ったチラシ寿司である。いくらやエビは一仕事してあるが、サーモンはただの刺身だ。
江戸前にありなのだろうか。文字通り、江戸城の前で獲れたネタを「江戸前」と呼ぶのだ。東京湾と拡大解釈したとしても、サーモンは獲れないだろう。築地を「江戸前」と理解してしまうと、全国の魚が江戸前になってしまう。
さすがにそれはない。
何を持って江戸前なのか、サーモンとイクラは江戸前なのか、誰か説明してほしい。
タイも見た目の割に味は普通。エビは肉厚だが、思ったほど味を楽しめなかった。ゲソは小さくて、味わうには酢飯が邪魔だ。白いご飯なら楽しめたであろう。しめ鯖は個人的には締めすぎだ。酢飯としっかり締まった酢締めでは、酢がダブルで押し寄せてくるのでキツすぎる。ちょっと勘弁だ。締め鯖の切り身が薄いのが幸いだ。食べてるうちにシャリの酸味がだんだんとキツく感じてきた。レンコンも酸っぱい。
ごちそうさま
ネタを食べ尽くしたのに、ご飯がどんぶり半分残っている。シャリ少なめといえばよかった。ガリとかんぴょうで無理やり食べる。これはもっと若い人向けのメニューなのだろう。ご飯がっつり食べたい人にはうってつけなのだろう。
私には向いていない。
仕方なくお茶でご飯を流し込む。はあ。なんだか疲れた。
さて、2回目のセミナーに向かうとするか。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)