ホタルイカ軍艦巻き

富山駅 すし玉 富山湾盛りとノドグロ炙り

富山駅前 地元民お薦めの店は?

ホテルは富山駅前である。繁華街の方ではない。同じ雪国でも札幌と違い、富山市内はまったく雪が無かった。降っているのも雪ではなく雨だ。できるだけホテル近くで食事を済まそうと思ったのだが、せっかくなので、日曜日の夜でも営業しているおすすめの店を地元民に尋ねてみた。

候補は三か所。本人は三十九度以上の発熱で付き合えませんと言う。いいよ、無問題。もとから一人で食べるつもりだから。教えられた店のうち、一つはうお清だ。ここは美味い。できれば違う店で食べてみたい。

結論。三店舗とも休みであった。

いやがらせか?いや、Googleでも日曜営業と表示されていた。実際には休みであった。これだからネットの情報はあてにならない。特に地方の情報は精度が低い。

仕方がない。駅まで食べることにしよう。富山駅には「きときと市場 とやマルシェ」と言う、お土産店と飲食店が一緒になった施設がある。

富山駅 すし玉

「きときと」とは、富山で「ぴちぴち」というか、獲れたての魚を表現する言葉である。そう、富山に来たからには「きときと」の魚を食べたいものだ。それに北陸地方では、地元民においしいすし屋を尋ねると、ことごとく回転寿司を勧められる。

回転寿司?マジで?

最初はそう思った。ところが、こちらの回転寿司はレベルが異常に高い。なので、それほど安いわけでもないが、回らない鮨屋よりもカジュアルで、ネタも豊富で、気軽に食べられるのである。

富山を代表する有名な回転寿司と言えば「すし玉」。とやマルシェにも店舗がある。個人的にはきときと寿司も好きである。以前、地元民に連れていかれた「番やの鮨」も美味かった。

メニュー

さて、何を食べようか。

寒ブリも香箱ガニもブリの幼魚であるふくらぎもない。まあいい、とりあえず店に入ろう。入口近くのカウンター席に案内される。

富山湾盛り

最初は「富山湾盛り」を食べる。富山湾の宝石と称される白えび。ねっとりと甘く口の中でとろける。北海道の力強いエビとは対照的な優しい味わいだ。

アジ握り

続いてはアジ。他の青魚はすべて売切れということだ。昼間の永劫が主力の店だ。午後八時を過ぎればネタはほとんどない。臭みなく、生姜の香りとのアジの旨み、ネギの刺激が一つになってシャリに溶け込み一体化する。

え?わさびの刺激が口の中に広がる。富山ではワサビとショウガの二段仕立てなのだろうか。初めての経験だ。悪くない。

のどぐろ炙りにぎり

甘くて、柔らかくて、口の中で身がほろほろと溶ろける。皮目の部分はさらにコクと甘みが強い。上品な脂がしっかりとのっていて、美味いの一言しかない。

きゅうりの一本漬け

なにか野菜が食べたい。サイドメニューを見る。うーん、野菜はあまりないか。回転寿司に充実した和食の総菜を求めるのは間違っているのだろう。きゅうりの一本漬けを注文する。そのまま食べるよりも、生姜をのせた方が後味が爽やかになる。

アオリイカ

弾力のある味はねっとりとして舌にまとわりつく。噛むたびに旨みと甘みが溢れてくる。これがイカだよなあ。

白そい

白身はほとんど売り切れてしまった。白そいしかない。もともと淡白なのに大葉に生姜、ワサビのなどの薬味の味が強くて魚の味がほとんどしない。

ごちそうさま

さす?

サス、とはカジキのことだ。北陸ではカジキが獲れないが、サスと呼ばれて昔から食べられているらしい。福岡の明太子だって、たらこは九州で獲れない。同じようなものか。隣に座っていた、地元客らしき二人組がサストロ炙りを注文していた。私はすでに腹がいっぱいだ。

もう少しいろんな魚を味わいたかったが、遅い時間に来たのがいけなかった。やはり夜は夕方オープンの店で食べるべきであったな。改めて回転寿司の使い方を知った富山の夜であった。

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