割烹 寿文（ひさふみ）

予定通り、定刻に会場の寿文に着いた。ドアを開けると、二階のお座敷に通された。

会議は滞りなく終わり、懇親会だ。この店は高岡市でも最高ランクに位置するとの話。俄然、期待が高まるというものだ。

タケノコ山椒和え

文句なし。美味い。昨晩のタケノコも美味かったが、あちらは素材力で勝負の味だった。こちらは技術力だ。酸味控えめのじゅん菜もまた美味し。おそらく国産だろう。中国産であれば葉がもっと大きくて食感がイマイチのはずだ。

刺身

ヒラメはねっとりとして脂がのっている。赤貝はシャクシャクとした歯ごたえよく、臭みなく、香りがいい。生とり貝も、食感よく香りよく甘い。そうか、今が旬なのだな。とり貝と北寄貝は断然生で食べるのが美味い。サヨリは上品な味。日本酒の勝駒大吟醸が合う。やばい。これはのんでまうがな。ブリは臭みなく、いい感じに脂がのっている。よくある嫌な味がしない。美味い肴に美味い酒、二日酔いの方程式が組み上がってしまうがな。鯛はまあまあ。甘エビが身がべっとりしてうまい！北陸産もなかなかなもんだ。

ハチメ塩焼き

焼き魚はハチメ。メバルのことだ。脂がのってうまい。柑橘と大根おろしが白身魚の魅力を引き出す。海の幸に柑橘類は欠かせないのだ。

ホタルイカ酢味噌和え

うまっ！プチプチしてる。身がパンパン。上品な味付けの酢味噌が淡白な山菜とマッチしている。

蟹の食べ方

一本ずつ脚を食べている私を見た地元民が言う。

「全部ほぐしてカニ酢にぶち込んでから食べたほうがうまいですよ。」

ホントかな…いや、食べ慣れてるものの言うことは、地元の人間の言うことはほぼ正しい。やってみよう。おお、まとめてほぐすとなんか楽しい。

実食だ。お茶漬けを食べるかのように、カニを口にかっこむ。美味！！カニの香りと味わいがカニ酢によって昇華され、味わい深くなっている。やはり地元の人の言うことは間違いない。いや、だから、海ぶどうは地元では食べないってば。聞かれても分からん。

フグの白子

フグの白子。文句なし。

ローストビーフ

ローストビーフのお吸い物は、すき焼きのような味わいだ。初めての味だ。魚で攻めてきそうなところに肉、しかもローストビーフ。ただ者ではない。

締めは茶そば

独特のねばりと言うか、弾力のある食感だ。なんだろう、上手くいえない。普通のそばとは違う。これは食べてまうがな。

茶碗蒸しは急いで食べたので味わう余裕がなかったが、美味かった。

今度は少人数で食べに来たい。家族で来れる店ではないな。子供達が大きくなったら、妻と二人で訪れたい店だ。