2020年5月29日
周記 滷肉飯

台湾台北市 大安駅 周記 滷肉飯と燙青菜

台北桃園空港

機体は着陸体制に入った。窓からは台北市の海側海岸が眼下に見える。天気はあまり良くない。

台湾北部東海岸

10分後、飛行機は問題なく台湾桃園空港に着陸した。機体がターミナルに到着する。飛行機から降りると、緑色のカードを持っていくようにと書かれていた。世界的に流行しているアフリカ豚熱を検疫するためだ。このカードを持っていないと手荷物検査をされるのだ。

検査不要カード

さしたる問題もなく、到着ターミナルにたどり着いた。

台北の地下鉄

桃園空港から台北市内に向かう。目的地はハワードプラザホテルだ。空港からホテル行きのバスも出ているようだが、私はあえて電車で向かうことにした。なぜならば、乗り鉄だからである。電車に乗るのが好きだからである。加えて、台湾空港鉄道はなかなか快適なのである。

日本のSuicaのようなeasyカードを使えば、ワンタッチで改札を通れる。なんといっても、このカードはコンビニでも台湾のどこでも使うことができて便利なのである。狭い国土を逆手に取ったこの利便性は、日本のようにJRだけでも9社ある上に、地方に行くとよくわからないICカードからエッチしており、スイカは使えません、交通系ICカード使えませんわざわざ対処が聞きたいのにここにICカードタッチしてくださいって書いて。IC間だけではどれだかわからない。なのでわざわざスイカをタッチして使えないことを確認する馬鹿なことをしなくてはならないことが少なくなる。

台湾空港鉄道

台北から地図で見ると台北駅前駅から地下鉄の乗り換えが便利そうに見えるが、これは罠である。いちど歩いてみたが、階段あり、段差あり、構内は古い建物の中を歩くために、まったくと言っていいほどバリアフリー化がされていない。新幹線に乗る時は別として、それ以外では台北駅を使うべきではないと、心底思ったのだ。

対して北門駅までの通路はほぼほぼフラットである。エレベーターもエスカレーターも完備されているので快適だ。北門駅からは松山新点線に乗れば一駅で西門駅に行く。ここ板南線に乗り換えるが非常に合理的できている。日本の地下鉄のように、上りと下りが同じホームではない。地下三階が両方とも上り線、地下二階が下り線となっている。西門駅で降りれば、向かいに板南線が停まる構造である。

考えてみれば同じ線の上りから下りに乗り換える行為は、乗り過ごし以外にあり得ないので、乗換駅では非合理的だ。同じ方向なら向かいののホーム、そうでなくても上に行くだけ、これで乗り換えが済む。日本の地下鉄のように駅構内がダンジョンになっていない。台北の地下鉄の駅の構造は非常に優れている。非常に乗客フレンドリーである。日本の地下鉄もかなり見習って欲しいものだ。

周記

忠孝復興駅で降り、ハワードプラザホテルまで歩く。フロントでチェックインは15時からだと言われたので、荷物を預けた。日本語は通じないようだ。簡単な中国語でやりとりする。台湾の標準語は北京語である。だが、もともと台湾人は北京語を話さない。日本統治時代まで、台湾語と呼ばれる福建語から派生した方言を話していた。しかし北京語を標準語とし、南京を首都とした中華民国(国民党)が北京を首都とした中華人民共和国(共産党)との内戦に敗れ、台湾に逃げてきた時に言葉を北京語に統一した。そのためか台湾人の北京語はアナウンサーですら中国南部訛りである。

ちなみに中華人民共和国も標準語は北京語であるが、中国南部出身の毛沢東も訛りがひどく、声高らかに独立を宣言したときも、民衆は何を言ってるのかさっぱりわからなかったと中国で聞いた。

さて、なにを食べようか。

台湾に来て私が真っ先に食べたいのはB級グルメだ。魯肉飯(ルーローファン、台湾では滷肉飯と書くことも)に焼鴨飯、牛腩飯、牛肉麺、排骨麺などなど、食の宝庫なのである。和食では味わえないスパイシーでリッチなテイストを体験できるのが中国料理の魅力なのである。

ホテルの近くをうろついて、いくつかの店を見つけた。こいつなどは手ごろでよさそうか。魯肉飯、米粉湯、切仔麺とある。ちなみに米粉はビーフン、湯はスープ。切仔麺は台北を代表するもやしラーメン、B級グルメだ。

周記 看板

店に近いてみる。さらにメニューが書いてある。いろいろと食べられそうだ。

周記 店舗外観

店頭に調理場、奥が客席なのは中国の伝統的な飲食店の構造である。20世紀の北京では、店の前にドラム缶を置き、その中に炭を大量に入れて火をおこし、強力な火力で中華鍋を振っていた。いろいろと美味そうなメニューが並んでいる。

虱(しらみ)の目の魚?

「虱目魚」は台湾では「サバヒー」と発音する。英語ではMilk Fish、真っ白な身をした美味な魚のことであるが、食べたことがない。

ネットで検索すると沖縄では「グナン」説と「ミヂヤー」説がある。グナン=五男で役に立たないと言う意味らしい。ひどい。確かに、沖縄では長男が大事にされ次男はバックアップ、三男以降は人間扱いされないとは昔から聞く話だ。だが、グナンを調べるとカライワシとの記述もある。骨が多くて食べにくい魚なので、役に立たないから五男だと。だが、沖縄県の資料にはサバヒー=ゴナンと記述がある。調べてみるとサバヒーも小骨が多くて食べにくい魚だとか。

旬のサバヒーを手軽に食卓へ 小骨の処理が不要な新製品発表/台湾

店舗入口

だが、私の目的はあくまでも魯肉飯なのだ。サバヒーはまたの機会なのである。

店内とメニュー

すでに13時半を過ぎているというのに、店内に客は少なくない。

店内

注文はメニュー表に数量を記入するので、会話ができなくても何とかなる。ここでまたしても心動かされるメニューを見つけてしまった。「蛤蜊絲瓜」へちまの蛤炒め。生まれては初めてへちまがこんなにも旨いものかと知らしめられた一品だ。だが、私の目的は魯肉飯。個人的には、いまだに古都で食べたものを超えるものに出会っていない。それに野菜も食べたい。燙青菜も注文することにした。

魯肉飯と燙青菜

燙青菜はキャベツを茹でたもの。ニンニクの香りがいい、少し絡みもあるように感じるが、付け合わせに最適だ。

燙青菜

魯肉飯は少しあっさり。ご飯は日本の米に近いか、固めに炊かれていて、汁気の多い魯肉がよくなじむ。味付けは濃くない。個人的にはもう少しこってりしたほうが好みだが、最後まで飽きずに食べられる。キャベツが進む、進む。

魯肉飯

テーブルで店員に「おあいそ」と告げると、前の方で精算と言われた。ああ、そうですか。テーブルチェックじゃないんですね。出口で金を払い、店を後にした。うーん、ここもまた私の求める魯肉飯ではなかった。

それよりも、いつか台湾で虱目魚(サバヒー)を食べてみたいものだ。

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