台湾料理 鶏飯 鶏家荘
今日の夕食は鶏家荘。台湾の飲み屋街に勤めていた人物が、日本人が食べるならここだと、自信満々に即答した店だとのことだ。
店頭にはガラス越しに鶏が吊ってある。白、黒、茶の三食の鶏である。ここの名物料理らしい。楽しみだ。
鹹蜆仔
まずは鹹蜆仔(Xián xiàn zǐ)、しじみ醤油漬け。台湾に来たらこれを食べなければ。ニンニクが効いたトロットロのしじみ。久しぶりに出会えた。台湾のしじみはデカイ。酒が進む。ビールにも合うが日本酒にも合うと思う。一度だけ自宅で作ってみたが、やはり専門店には敵わない。
ああ、妻に食べさせたい。
蛤蜊絲瓜
へちま炒め。注文するときに「ハマグリは入れますか?」と聞かれ、ハイと答えたものの、へちまとハマグリの組み合わせがイメージできず、少々不安があった。沖縄ではナーベラーと呼び、ンーブシー(みそ煮)で食べるのが一般的だが、私はあまり好きではない。北京ではゆり根とへちまを炒めた料理が美味かったので、それをイメージしていたのだが、百合根とハマグリはまったくの別物だ。とりあえず、食べてみよう。
なんだ、これは?
激ウマである。へちまをこんなにも美味いと感じたことは、生まれてこのかた一度もない。ハマグリと合わせた人、天才。アサリではえぐみが出る。ハマグリの上品な香りと出汁が、ヘチマの青臭さをごとに消している。生姜も臭い消しだ。少量のニンニクは香りづけ。素晴らしいコンビネーションだ。
これは自宅で作れそうだ。ただ、沖縄でハマグリが手に入るだろうか。
木耳水血
木耳はきくらげ、水血は台湾語で鴨の血を固めたものを意味する。大陸では血豆腐と呼ぶ。まずは一口。
なんだこの味は?
味がおかしい。刺激物ばかりというか…あ、どうも上の方に偏っていた薬味だけを食べたみたいだ。味がおかしいのは当然か。心機一転、血も一緒に食べてみる。
激ウマ。
ああ、血豆腐美味い。レバーだと硬いと言うかネットリしてしまう。この豆腐のようなプルンプルンして滑らかで甘みがあるのは、まさに水血ならでは。中国料理は奥深い。この店の名物料理らしい。
三味鶏
この店の看板料理である「三味鶏」こと三色チキン。黒、白、茶の店頭に吊ってあった鶏肉である。こちらの面は黒と茶色。
こちらの面が白と黒である。白い鶏はあっさり、茶色はったり、黒い鶏こってりしている。いずれもぎゅっと旨味が凝縮されて味わい深い。名物なわけだ。
カラスミ
久しぶりに食べた。懐かしい。昔はよく土産に買って帰ったものだ。日本産のものとそれほどそん色なく、価格は三割ほど安かった。それにカラスミなんてしょっちゅう食べるものでもなかった。
腹がいっぱいだ。サービスのデザートにプリンが出る。なかなか美味いが、一口で十分というか、もう食べれましぇん。
久しぶりの台湾料理。懐かしい出会いも、新発見もあったのが嬉しい。また食べに来よう。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)