炙り屋 すすきの本店
ススキノ すずらんビル。各フロアに飲食店があるのだが、このビルの特徴はフロアごとに一階に入口がある。全フロアに直行エレベーターが設置されているのだ。つまり7階建なので7店舗がビルに入っているから、入口も七箇所ある。便利なようでややこしい。このビルの6階にある「炙り屋 すすきの本店」が目的地だ。
この店にたどり着くには多くのトラップがある。まず、この近くに「炙り屋 総本店」がある。そしてこの店の入口は裏通りなのだ。ナビは電車通りを指すので、着いているのに店が見当たらない、その前に総本店にたどり着いてしまう者まで出る始末だ。
なんとか店にたどり着き、会議の後の懇親会が始まる。コースではないのでお好みだとのこと。
北海道のシャコは美味い
今日のおすすめにシャコの刺身があるのを見つけて注文する。一人だけがめつく一人前を独り占めして食べていた。岡山でシャコを食べたとき、瀬戸内ではぜんぜん獲れなくなって、北海道のものが入ってくると聞いた。雪が溶けて無くなると、北海道はシャコの旬だ。
「シャコってなんでも食うんだよな。」
「死体でもなんでもね。」
道民が囁く。
「牡蠣だって人間の死体が大好物だし、そもそもリン脂質が多いものを好んで食べるでしょう?」
私は反論する。さらに続ける。
「だいたい死体食ってるとか普通は知らないから誰も気にしないよ。」
道民がさらに反論する。
「死体食ってるの知ってて俺ら食べるけどな。」
私もだ(笑)
「今朝ね、こいつ一匹百円で売ってたよ。それが二匹で980円って暴利じゃないか?」
別の道民が言う。私は答えた。
「飲食の原価率は3割が基本だからそんなもんじゃないの?」
「えー、四倍だよ。俺さ、これ百匹買ったんだよ。」
百匹も買ってなにするんだろ?
なんでも今年は雄が獲れないのでメスが安く買えるのだとか。確かにいずれも子持ちだ。
天ぷら
誰かが頼んだ天ぷら。まあまあイケる。
刺身盛合せ
せっかくなので刺し盛りも注文する。北海道は魚介天国だ。私はエビとホタテをあまり食べない。美味しくないからだ。しかし、北海道では話が別だ。美味いのだ。エビもホタテもイカも、臭みがなくねっとりと舌に絡むと濃厚な甘みが口の中に広がる。まさに官能的だ。食べないわけがない。
結構、食べた。さて、二次会に行きましょうか。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)