北海道に定期的に来るようになって3年になるのだろうか。ずっと前から来てるような感覚がある。特にここ2年は岩見沢に来ることが増えた。多い時は週に2回も沖縄と往復した。月に2回ではなく、週に2回。さすがに疲れたのか、一度はノロウイルスにかかってホテルで寝込んでしまった。
サンプラザホテル。私は岩見沢ではここを定宿にしている。ここが取れない時は札幌に行く。岩見沢市内のホテルはすべて泊まってみたけど、個人的にはここが別格だ。確かにホテルは伝統があり少し古いけど、設備が充実している。昨年から部屋も改装していてキレイだし、古いホテルは部屋が広いからゆったりしている。デスクも広い。
何回も泊まってあるからいろんなトラブルもあった。ホテルが悪いわけじゃないけどね。呑んで夜中に酔っ払って帰って来たら、廊下にまで「あんあんあんあん!」って女性の声が響いてる。自分の部屋に近づくにつれ声は大きくなる。向かいの部屋だった。勘弁してほしい。出張が多いと同じようなことは何度かあるものだけどね。
私がこのホテルにこだわる理由は飯がうまいからだ。ホテルにはワインステーションも併設されている。レストランは朝から夜までやっていて、和食、洋食、中華もメニューにあるからファミレスみたいだけど侮るなかれ。下手な専門店よりよほどうまい。
今年は二月だというのに岩見沢には雪が無い。二週間後に控えた「ドカ雪祭り」が「ショボ雪まつり」になってしまうくらい雪が無い。気温も高くてまるで3月末のようだ。雪がないから沖縄に住んでる私には歩きやすくて好都合である。
外に飲みに行くこともできたのだけど、食事の後に仕事もしたいし、最近は歳のせいかめっきり酒に弱くなって、飲みに行くと辛い時が増えた。休肝日も増えた。反比例してγ-GTPは下がりっぱなしだ。体調を考えてホテルのレストランで夕食をとることにした。
「今、俺はなにが食べたい。」
蕎麦寿司セットも洋食も捨てがたいが、せっかくの北海道だ。いろいろ食べれる「お気楽セット」を注文する。本当は1980円の「牛すき/牛しゃぶ食べ放題」のつもりだったが、店の前でメニューを見たら「2名様より」と断り書きがあった。無念。別の店にしようかとも思ったが、外に行くと飲みに行ってしまいそうだし、明日の朝までに仕上げる資料がいくつもあったので、そのまま店に入った。平日の夜、団体も入っていないので、人はまばらだ。おいしくないから人がいないのではない。人口が少ないのだ。
ホントだろうか?ふと不安になりネットでデータを探すと、岩見沢の人口は40年前とさほど変わっていない。しかし超高齢社会になっているのは間違いないのだろう。上砂川、歌志内なんて人口が4000人を切っていて、65歳以上が人口の40%を占めているくらいだ。
岩見沢のある空知地方は石狩平野に広がる地域だ。かつては炭鉱で栄えた街がたくさんある。岩見沢の地名は「ゆあみさわ」。かつてここで開拓者たちが湯を浴びたことからついた地名で、アイヌ語ではないそうだ。
沖縄でビールといえば「オリオン」と言うように北海道でビールといえば「サッポロクラシック」。日本酒なら「国稀(くにまれ)」や「北のろまん」なんかもおすすめだ。
お気楽セットが運ばれて来た。前菜盛合せ、刺身、煮物、天ぷら。これ一つで北海道が味わえる。とにかくコメがうまい。そういえば、空知地区は北海道でも有数の旨いコメが採れる地域だった。
北海道はあちこちに観光客がいる。岩見沢はそう言う喧騒とは縁がない街だ。寂れた街の中にもキラリと光る店がある。ススキノで食べるよりはるかに安い。温泉もある。機会があれば是非訪れてみてほしい。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)