山賊焼き

北海道 砂川駅 山小屋 山賊焼きと焼きししとう

北海道 砂川駅 山小屋

昼飯を二回食べたというか、宇宙軒でラーメンを食べた時間が遅かったので、あまり腹が減っていない。久しぶりに真椎さんと会う。昨年は毎週のように会っていたから、なんだか久しぶりに合うように感じるだけなのだ。

ホテルまで車で迎えにきてくれると、そのまます真椎さんの会社の駐車場に車を停めた。なんでも新しい会社を作って、元の会社は譲ってしまったので、仕事はヒマなんだとか。とは言え、議員さんだから早々ヒマではないはずだ。そのうちにライオンズかロータリーにでも誘われるだろうが。

行き先は山小屋。何度か来ている店だ。なかなか美味いものを食わせてくれる。とは言え、今は腹がいっぱいだ。真椎さんも夜はあまり食べない人だ。

カウンターに座る。ん?向かい側に上砂川の知人が座っていた。明日、会う予定の人物だ。お互いに驚き合う。

メニュー

さて、なにを食べようか。この店はなんでも旨い。初めて連れてこられたとき、イカ刺しの新鮮さに驚いていたら、地元客は全員が「今日のは鮮度がイマイチだ。」という。大衆居酒屋にどこまでのレベルを求めるのかと思ったが、それが北海道なのだ。

とは言え、あまり腹が減っていない。私はとりあえずなにかつまめるものを、真椎さんは肉を食べることにした。

料理

なすの自家製漬物。歯ごたえあり、売ってるやつのような変な後味がない。薄味でナスの魅力を堪能できる地味な逸品だ。ついつい食べてしまう。

山賊焼。鶏のモモ焼きにレモンを搾り、はさみで切って豪快に食べる。そう、山賊のように肉を喰らうのだ。 脂がのった肉に塩胡椒が効いている。噛めば旨味がジュワーっと口の中に溢れる。

「肉は塩胡椒がうまいやね。」

真椎さんがポツリと言った。昨年は高山で一緒に飛騨牛ステーキを食べたな。

この店では携帯が圏外だ。特に急いで連絡を取る相手もいない。真椎さんと話しているから、調べ物でもない限りスマホも使わない。それがトイレに行くと電波を拾う。突然、メッセンジャーの通知が雪崩打った。

驚いたなあ、もう。

ナスとピーマン油炒め。ナスが甘い。油が素材の味を引き出し、コクを加える。調味料が味わいに花を添える。

「こいつシンプルな料理なんだけど、だからこそ旨いんだよね。。」

真椎さんが言う。同感だ。たまらん。酒が進む。

納豆揚げ、ではなく揚げ納豆。納豆を揚げたのではなく、揚げに納豆を詰めて焼いたものだ。焼き物だ。うまい。

東京にいると、お盆は人がいなくて店も休みと思い込んでしまう。北海道はむしろ書き入れ時だ。店内は客も多く、厨房も忙しそうだ。焼き場からは炎が上がっている。

焼いたシシトウがうまい。しょうが醤油でいただく。肉厚でみずみずしい。香りもいい。いくつかは当たりだった。辛いのはすぎだからいいよ。毛深い女性も嫌いではない。なんの話だ。

久しぶりの砂川だ。食ったら飲みに行きますか。語り合いますか。そう言って店を出た。

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