札幌飛燕特製我流札幌塩ラーメン

新千歳空港 札幌飛燕 特製我流札幌塩ラーメン

不本意ながら新千歳空港

本日は美幌から小樽へ向かう。今日の朝はこの辺の交通の要所だ。自衛隊の駐屯地もある。隣の大空町に女満別空港があるために、飛行機のアクセスは非常に良い。石北本線も取っているので、特急オホーツクに乗れば網走朝日会も使うことができるが、やはり飛行機が完全に早い。女満別空港から新千歳空港までは1時間もかからない。しかし、列車で札幌に札幌まで向かうと4時間がかかる。

女満別空港を10時50分発のANA 4862は5分遅れで離陸した。新千歳空港に着いたのは昼前である。本日の目的地、小樽に到着するのははさらに二時間後だ。出発前に空港で食事をするのは合理的だと思うが、到着後に同じ行為をするのは憚られる。だが、空港の周りには飲食店がない。

その上、朝食をとっていない私はすでに空腹の限界に足していた。これ以上我慢は厳しい。血糖値が下がれば人間は思考が短絡的になり、理性が働かなくなり、感情的なる。本能がむき出しになる。そう俺は飯が食いたい、うまいものが食べたい、何か口に入れなければ気がすまない、血糖値を押し上げたい。今の私の頭の中はきっと「食」という字で埋め尽くされているのだろう。

まさに緊急避難だ、不可抗力だ、見えない何か強大な力が私をこの地にこの時間に飯を食えと導いているかのようだ。

ラーメン 札幌飛燕

さて、何を食べようか。

次に新千歳空港で食事をすることがあればこいつを食べようと、すでに心に決めていた店がある。そう、いつだったか、ラーメン道場が店舗改装のために、ほとんどの店が休業した日。新しく開店したラーメン店を見つけた。札幌飛燕。さて、新装開店のラーメンとやらを味あわせてもらおうではないか。

早速、ラーメン道場に向かう。目的の店はすぐにわかった。お昼時とあって、店内はかなり混み合っているが、若干の席が空いている。一人客なので、待つことなくすんなりと入れた。

表には、ラーメンウォーカーグランプリ3年連続受賞の案内がでかでかと飾られている。我流札幌塩ラーメンと濃厚鳥煮干醤油つけ麺。この二つが売りのようだが、私はラーメン派だ。汁もの主義だ。つけ麺や混ぜそば系はめったに食べない。

メニュー

メニューを見る。どれにしようか。塩、醤油、味噌、いずれも捨てがたい。辛い系は止めておこう。玉子は日本一のトロ塩味、ノリは幻の高級品。そうなのか。

プラス三百円で特製ラーメン。普通のラーメンが特製にアップグレードされるのだとのことだ。英語では同様に文章が訳されているが、中国語と韓国語では「追加料金300円で特製になる」と、ぞんざいに説明されている。

担々麺は無い。日本の担々麺は好きではない。却下だ。

札幌と言えば味噌ラーメン、だが私はあえて、一番人気、ミシュラン掲載と書かれた我流札幌塩ラーメンを特製にアップグレードして食べることにした。

ラーメンが来るのを待つ。テーブルの上には一味唐辛子、胡椒にガーリックパウダーが置いてある。

厨房には「日本一こだわり玉子」と赤文字で書いてあるのだが、何をどうこだわっているのか、まったく説明がない。育て方にこだわっているのか、餌にこだわっているのか、大きさにこだわっているのか、はたまた玉子の形にこだわっているのか、人それぞれ、鶏卵業者ごとに様々である。いや、店が煮卵を作るときにこだわる情熱が日本一だと言いたいのか。分からない。モヤモヤするが、店員に尋ねる気にもならないので、忘れてしまおう。

特製我流札幌塩ラーメン

やってきました、特製我流塩ラーメン。特製分はチャーシュー4枚、煮卵、海苔三枚である。と言うことは、刻みチャーシューはデフォルトのチャーシュー2枚分の代わりと言うことだろうか。個人的にはチャーシュー6枚でも構わないのだが、まあ、気にしないでおこう。

まず、目を引いたのがクリーミーなベージュ色をした鶏白湯スープである。塩ラーメンのスープは透明であるという常識を覆すあたりが我流なのだろうか。黒い点々は焦がしラードである。確かにTHANKの鶏ポタラーメンも同じような色をしていたような気がする。

レンゲでスープをすくい、口に近づける。カツオの香りが匂い立つ。ほう、鶏白湯に魚介を合わせたのか。ん?看板には濃厚鳥煮干しと書いてあった。カツオではないのか。スープを口に入れ、飲んでみる。あっさりして脂っこくない。これだけで一品のスープのようである。

続いて麺を食べる。中太のちぢれ麺はモチモチの食感で、クリーミーなスープがよく絡む。

チャーシュースライスは薄味で、肉の旨味を堪能できる。サイコロチャーシューは力強い味わいだ。メンマは柔らかく、しっかりとした味が麺とマッチしている。自慢のゆで卵は塩味だ。私には少し塩っ気がきつすぎる。残念だ。スープに浮かぶ黒い点々はラードだけではない、焦がしニンニクだ。

まさに我流と名乗るだけあって、既存の塩ラーメンとは一線を画す味わいだ。いずれ醤油と味噌もいただくことにしよう。

さて、小樽に行くぞ。

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