2020年4月6日
ローストビーフ

東京都品川駅 ダッドボッド THE DAD BOD

出張の楽しみ

旅行を辞書で引くと、次のようにある。

「旅に出ること。」説明になっていないような。
「家を離れてよその土地に行くこと。」その通りだ。

英語では旅行をtripと呼ぶ。travelもjourneyも旅行ではないのか。調べてみた。

tripは名詞で、短期の旅行を意味する。
travelは動詞で「旅行する」。
journeyは名詞で、長期の旅行を意味する。

なるほど。だから銀河鉄道999の歌詞にjourneyを使うわけだ。

で、出張は英語でbusiness trip、つまり、短期の仕事旅行だ。長期の出張はbusiness journeyかと言えば違う。long business tripである。つまりtripはデフォルトで短期旅行を意味するが、longが付くと長期になる。tripをC言語のint型と同じく考えればいい訳だ。

じゃあjourneyってなんだよとなる訳だが、こらは「あてのない旅」を意味するらしい。なるほど、機械の体を手に入れるのも、センチメンタルジャーニーも、いつ終わるのかわからない、アテのない旅だ。松本伊代、懐かしい。替え歌が流行ったものだ。

「伊代はバカ、堀越だーからー」

今なら完全にヘイトだ。

そんな訳で、出張も英語では旅行を意味するのだから、楽しみは旅に出るのと相通ずるものがある。空き時間に観光するのもありだ。男性なら風俗に行くのもアリだろう。地元では行きづらかったり、地方だとそもそも地元に風俗がなかったり、旅先で女性としっぽりしたいとか、男性の欲望はストレートだ。

旅に出て男女問わずに本能的に刺激されること。それは「食事」である。人によっては食えればいいとか、食事すら面倒というのもいたりするのだが、それは無視だ。私にとって出張の最大の楽しみは「食」なのだ。

二泊三日の出張ならば、地元で食べる機会は三度しかない。夕食二回、昼食一回だ。締めのラーメンは別カウントだ。だからこそ、この貴重な機会をできるだけ満足してもらいたいと考えるのは当然のことだろう。

食材豊かな地方の人に「東京で何を食べたらいい?」と聞かれたら、何と言っても外国料理だ。食材の鮮度では地方にかなわないが、東京には地方には無い技がある。高いレベルの世界中の料理を食べることができる。これが東京の魅力だと思う。和食中心の居酒屋など行く価値なしだ。例えば、現状では沖縄で刀削麺を食べることなど不可能だ。ロシア料理も唯一の店が閉店してしまった。

品川駅近辺で私が最初に選んだ店は予約が取れなかったので、次点のこの店を予約した。

品川 DAD BOD ダッドボッド

店は品川W(ダブル)ビルの二階。私にとっては思い出深い場所だ。かつて、このビルにソニーマーケティングだったかVAIOネットワークサービスかがあった。仕事でよく訪れた場所だ。

懐かしい。

エレベーターで二階に上がる。エレベーターホールはオフィスビルのそれである。本当に飲食店があるのだろうか。ビルの中を少し歩くと、突然、飲食店の入口に出くわす。ここか。店内の中央に大量の肉が熟成されている。

店員に予約を告げると、ホールを抜け、別室となる奥の席に案内された。団体客用の部屋のようだ。

19時から十名の予約なのだが、大半が沖縄から飛行機で東京に来る。便が遅れたらしく到着が19時半になるとのことで、先遣隊である私ともう一人とで、先に軽く食事を摂ることにする。時間制限付きの飲み放題なので、全員がそろわなければスタートできないのだ。

メニューを頼もうと部屋を見回すが店員がいない。いや、ホールと別室をつなぐ通路に店員がたまっているのだが、なにやら笑いながら話し込んでいる。世間話に盛り上がっているのだろうか。まったく客の方を見ない。しばらくして、ホールから料理を持ってきた店員がこちらに気づき、事なきを得た。

さて、なにを食べようか。デリカテッセンはちょっと重いかな。

シャルキュトリ。聞きなれない名前だ。ロボットSFもののアニメに出てきそうだが、フランス語で食肉加工品全般を指すようだ。これにしよう。

ビールは東京の地ビール、隅田川のバイツェンをセレクト。フルーティーで美味い。

自家製コンビーフは缶詰と全然ちがう。美味い。パシュート、口当たりなめらか。サラミも自然な塩気で美味い。付け合わせのザウアークラウトが美味い。ピクルスも食感と味、どちらもいい、ビールに合う。

ようやく全員がそろった。ここから飲み放題がスタートだ。専用のグラスを渡される。これをサーバーにセットすると、グラスの底からビールが湧き出るように注がれるのだ。写真を撮るのを忘れてしまった。なぜなら、私は地ビールを飲んだ後なので、ハイボールを飲んでいたのだ。

まずは前菜盛合せ。ホタテとパクチーのマリネは最高だ。オレンジとレモン漬け厚切りスモークサーモンも悪くない。グラタンもなかなかビールに合う。玉ねぎはみためほと火が通っていない。

唐揚げはいたって普通の味だ。付け合わせのシシトウの素揚げが美味い。

シーフードグリルチャウダー

シーフードグリルチャウダーがすごい。具も美味いが、それぞれの食材から染み出た出汁が混じりあうスープが最高。丸ごと半分が入ったニンニクも旨し。火加減もちょうどいい。これは絶対に食べるべし!

ローストビーフは、ローストしたものをさらにグリルで焼いてある。香ばしい。シャキシャキしたクレソンが旨い。

コースなのでライスとパンのいずれかを選ぶ。パンはシュークリームの皮だ。シーフードグリルチャウダーとすごく合う。 ご飯はガーリックライスか。一口食べてみる。割と普通だ。これならばパンを選択するのがスマートである。デザートのアイスも甘さ控えめでいい。食べるつもりないのに、すべて食べてしまった。

満足だ。肉はいいねぇ。こういう普段は食べられない、非日常の料理をいろいろ食べることができるのが東京の魅力だ。

さて、明日の夜は何を食べようか。

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