CAMP EXPRESS

品川駅 CAMP EXPRESS トマト炙りチーズカレー

品川駅ランチ

熱が下がった土曜日の朝、那覇から羽田空港経由の沼津に向かう。経路は品川経由を選択。駅構内でランチを食べたくない。京急で品川に行けば、高輪口に降りて駅前で食事ができる。そう考えて改札を出た私を迎えたのは東北6県フェア。

揚げ物食べたくない。なんだか食指が動かない。他に店はないのか見回すが、ピザとパスタの店しかない。

これもいやだ。

あとは駅前にパチンコ屋しかない。信号は渡りたくない。仕方ないので駅構内に行くことにする。こうなるとECUTEしか選択肢がない。

  • ラーメンはない。
  • かき揚げ蕎麦にしようかと思ったが、立ち食いだ。座って食べたい。
  • よく見ると、鮨もどんぶりも立ち食いだ。
  • 座って食えるのは、パスタ…却下。
  • お出汁の和食…うーん、微妙。
  • 定食屋か…サバは今朝食べた。
  • とんかつは昨晩食べた。
  • 鳥から揚げは昨日のランチ。

えー!?何を食べればいいのだ。消去法でカレーだ。キャンプエキスプレスなのだ。二度目の訪問なのだ。

キャンプエキスプレスとキン肉マン

数名の列に並んだ私の目に真っ先に入ったのは、やわらか豚煮込みのトマト炙りチーズカレー。うん、これだよ。こいつが食べたい。そんな心を決めた私の魂を揺さぶる看板が眼前に置かれていた。

キン肉マンカレー

うう、どうしませう。明らかに大きいお兄ちゃん対策なのは見え見えなのだが、ついつい反応する自分が憎い。私はそんなにキン肉マンが好きであったか?子どもの頃、キン消しこと、キン肉マン消しゴムにも興味はなかったし、週刊少年ジャンプを買っても、間違いなく後半に読んでいた。パチスロキン肉マンだって、ほとんど打ったことがない。弁当と言い、カレーと言い、JR東日本の企画担当にキン肉マンマニアでもいるのだろうか。

そういいながらも、キャラクターをしっかりと覚えている自分がいる。

いやいや、初心貫徹だ。キャラクターに踊らされるのは我が家の子どもたちだけで十分だ。改めて誓おう。私が注文するのは豚角煮炙りトマトカレーだったか。そんなやつだ。もちろんパクチー盛り。カレーにパクチーは鉄板だ。インドや東南アジアのエスニック系カレーならばなおさらである。

ノーパクチー、ノーカレーと、声を大にして主張したい。

やわらか豚煮込みのトマト炙りチーズカレー

カウンター席に案内される。テーブルの上は、相変わらずキャンプ道具を模した食器等で埋め尽くされている。

しばらくして、熱々の鉄板に盛られたカレーが運ばれてきた。うん、この店は安心して食べられるな。パクチーが香る。熱々のルーに入れるとさらに匂い立つ。ああ。これがカレーだよ。豚肉は柔らかい。ルー中辛だ。とろけるチーズ、フレッシュトマト。具の組み合わせとルーとライスのバランスにより、一口ごとに繰り広げられる唯一無二の味わいは、まさにスプーンの上に広がる小宇宙。

スコップ型のスペーンは少し食べにくい。辛さの刺激はあまりない、体に優しいカレーである。野菜主体なのもヘルシー志向に答えたものであろう。肉肉しいトッピングにしたところで、ルーの優しさは微塵も変わらない。あくまでも素材の味わいを邪魔しない、脇役に徹したルーはまさに名バイプレーヤーと言えなくはないだろうか。

とは言え、トッピングには5辛まで対応と書いてある刺激を求める顧客層のハートも離さない、細やかな戦略が見て取れるのだ。

すべてを食べ終えて、撤退作業に移る。豚肉が歯に挟まる。テーブルの上には爪楊枝が見当たらない。確かレジにあったような気がした。うん、あたり。できればテーブルに置いて欲しいが、そうしないのがオシャレなのだろう。マナーなのだろう。

まあいい、ランチは済んだ。沼津に向かおう。

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