極厚ポークステーキ

東京都港区 芝公園駅 極厚ポークステーキ POKUPOKU

芝商店街のトンテキ店

昨日のこと、ランチを求めて芝商店街を歩いていたら新しい飲食店がオープンしていた。ここは以前、スパイシー料理を出していた店だったはずだが、潰れたのかリニューアルしたのか、元の店を訪れたことがなかったのでなんとも言えないが、極厚トンテキの店になっていたのだ。

いつもならすぐに手を出していたはずだが、気が乗らなかった。身体が欲していない。結局は、近所のゆで太郎で冷たい蕎麦を食べたくらいなので、体調が悪かったのだ。ガッツリと食べるには体調が良くなければダメなのである。気持ちだけ先走っても、五十路の身体はついてこれない。

なんせ、一昨日の夜は六本木で焼肉を食べたのちに、キャバクラのVIPルームでカラオケ三昧。かなりべろべろで帰った記憶がある。二日酔いとまではいかないが調子が悪い、ということは二日酔いであったか。

フルーツ盛合せ キャバクラVIPルーム

昨晩は酒を飲んでいないために、今日はすこぶる体調がいい。がっつりと飯を食いたい気分なのだ。カーボローディングしてもいいのだ。糖質制限ばかりしていると体に良くない。昼飯だけはがっつりと食べるようにしている。もちろん、おかずもたっぷり食べる。食べすぎに注意する必要はない。もう若くないのだ。暴食はスペック的に難しいお年頃だ。気持ちに身体が付いてこない。

さあ、見せてもらおうか、極厚ステーキの性能とやらを。

極厚ポークステーキ POKUPOKU

店頭のメニューを見る。組み合わせは量と辛さの二種類。150g、300g、600gに激辛かどうかである。ソースはPOKUPOKU(たまねぎにんにく)、ワサビにんにく、バルサミコ照り焼きの三種類だ。百円追加で定食となる。

まずは券売機との戦いだ。近代的なタッチパネルの液晶タイプ。連邦軍の新型か?屋外では画面が少々見づらい。オリジナルソースはどのボタンなのだ?背景画像の上に文字を重ねるなら、もっと工夫が必要だろう。おまけに字が小さすぎる!ハズキルーペを持って来いやあ!老眼には厳しいぞ。インターフェースがなっとらん。こいつを設計したヤツは恐らく若者だ。二十年後に自分で使ってみるがいい。そして若さゆえの過ちを認めるがいい!

POKUPOKUソースを券売機ではオリジナルソースと表記するのも良くない。語彙は統一するべきだ。ユーザーインターフェースの基本である。なんだ、このメーカーは?いや、導入を担当した代理店の設定が悪いのだろう。本日のランチは300gオリジナルソース。もちろん定食。食券を購入し、店内に入る。お昼前なのに店内は団体客でそこそこ混んでいたので、誰もいない外側の席に一人ゆったりと座った。

黒ウーロン茶はセルフサービス。食券を渡すと番号で呼ばれるので半券は必須だ。豚肉であれだけぶ厚いのならば、焼けるまでに時間が必要だ。10分はかかるだろうか。土曜日の芝商店街は閑散としている。店員も一人でオペレーションしているので、店内が混んだら地獄になるだろうな。

厨房から漏れ出してきた、醤油の焦げる香ばしい匂いが鼻孔をくすぐる。空腹感が増していく。ああ、早く食べたい。今朝の食事はカップパスタのみなのだ。六時半には起きて仕事をしていたから、血糖値はだいぶ下がっているはずだ。ブランチを我慢しての真正ランチなのだ。

食券を提出してから10分が過ぎた。まだか、まだなのか。

私の前の番号までが呼び出されたことは把握している。私の前に客はいない、私の後ろにも客はいない。今、その身を焦がしながら店内に匂いを撒き散らしている肉は、唯一無二の私の極厚ステーキなのだ。おお、ついにカウンターの内側で盛り付け工程が開始された。ようやく歓喜の時間を迎えることができるのだ。

推測通り、カウンターから私の番号が呼び出された。It’s lunch time!

300g オリジナルソース

お盆の上には鉄板にのったステーキと大量のキャベツ、定食の味噌汁にご飯、漬物である。100円でこれだけ付属するのなら文句はない。吉野家ならば味噌汁だけで70円以上するのである。

鉄板は熱いので注意と思いきや熱くない。肉が冷めないための工夫なのか。熱々でなければ、肉が焼き過ぎになることもなく、脂も跳ねない。

肉にのこぎりのようなナイフを入れる。肉が割れている。二枚重ねなのだろうか。中はきれいなピンク。肉が柔らかい。ああ、150gの肉を重ねることで量を調整しているのか。サウザンドステーキと同じシステムだな。分厚い肉を重ねることで極厚を実現している。POKUPOKUソースは、塩気のある醤油味だが、私にはいまいち物足りない。

そうだ、マヨネーズを足せばいいのだ。おお!コクと酸味が加わっていい感じなのだ。ご飯も硬めに炊かれていて、つゆだくのステーキにぴったりなのである。だが、肉の旨味と脂の甘みは控えめだ。冷凍肉なのだろうか。極厚ステーキならば、その身に秘めた旨味と暴力的なまでにギトギトとした脂の甘みを堪能したいものである。これをタレとともにキャベツに吸着させ、余すことなくご飯と一緒にいただく。トンテキの王道はかくあるべきではないだろうか。

まあ、とりあえず、空腹は落ち着いた。がっつり食べることもできた。今夜に備えて、部屋に戻って休むことにしよう。米国留学中の息子のトミーが来日しているので、今晩は食事を共にする約束をしているのだ。楽しみなのである。


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