ランチを食べたら会議である。会場は札幌駅前。よく宿泊するホテルと同じビルだ。となれば、必然的に札幌駅前で食事することになる。普段は札幌駅近くにホテルをとることが多いのだが、最近は予約が取れないことが多い。外国人観光客が増えたことや、ライブ等のイベント、学会などで人が多く集まると、すぐにホテルが不足する。今でもこうなのだから、オリンピックの時はどうなるのだろうかと思う。
駅近くとなると、エスタか大丸、サツエキ地下の3つが選択肢だ。すすきの駅から地下鉄でサツエキを降り、会場に向かう途中にあるのは地下街の飲食店。
うーむ。
ここは微妙な店が多いのだよなあ。まあいい、さて、何を食べようか、歩きながら見さだめようではないか。
ん?
目の前のランチの看板が目に入った。メンチカツが美味そうだ。海鮮物が売りの店だろうが、今晩の懇親会は根室居酒屋と聞いている。ザンギにもそそられるが、なんだかうまそうな気がする。
決めた。メンチだ。
店内に入ると奥のカウンターに行くように言われた。外からは想像できないほど、店は広い。15メートルほど奥に入ったところにカウンター席がある。居酒屋だけあって、カウンターの上にメニューがある。昼間は使わないのだが。
お冷のグラスがでかい。通常の倍はある。やもすれば水牛と揶揄される水飲みの私にはうれしい心遣いだ。迷わずにメンチカツをオーダーする。
ひとり客もまあまあいる。ランチだし、出てくるまでそれほど時間はかからないだろう。お!きたきた。
さーて、どれから食べようか。小鉢は硬めの突きこんにゃくにゴボウと鶏そぼろ。食感が楽しい。ごぼうが香る。
熱々のメンチカツは圧巻だ。なかなかのボリューム。衣が厚めなのが気にならない。付け合わせの野菜もいい。今朝のホテルバイキングの野菜は、見ただけで食べる気になれなかった。マヨネーズたっぷりなのも嬉しい。ご飯も私好みの硬めに炊かれている。
油の甘さと肉の旨味に壺漬けの塩っ気がいいアクセントだ。ご飯がススムくん。
向かいの人の二色丼よりこちらの方がうまそうに見える。右隣は北の黄金鶏塩ザンギ定食を、向かい側の奥は海へのハヤシライスを食している。この店で海産物を食べる人は少数派なのだろうか。
食が進むにつれ、メンチカツの衣の厚さが粉っぽさに感じてきた。いやいや、厚い衣はソースをどっしりと受け止める。キャベツと合わせればお好み焼きのようだ。楽しみ方を変えるのだ。ご飯がススムちゃん。
完食だ。食った食った。メンチカツもいいねえ。気がつけば、カウンター席は私一人になっていた。さて、会議に向かいますか。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)