チャーシュー中華

岡山駅 中華そば 山富士 チャーシュー中華

中華そば 山富士

早い時間にランチを済ませれば店も空いているだろうと思ってホテルを出たのだが、頭が回らなくて何を食べたいのかも定めきれぬ。少々時間をつぶしたのちに、歩きながらラーメン店を見ていたら、なんだか食べたくなってきた。ここではない。岡山といえば山富士なのだ。そうだ、そうしよう。

土砂降りの雨が激しく傘をたたく。人通りは少ない。皆、早足で目的地に急いでいるかのようだ。私も同じだ。あ、ここだ。

飲んだ後の締めに二回ほど食べにきた気がするが、味はまったく覚えていない。もう午後2時過ぎだ。傘をたたみながら、店のドアを開け、中に入る。

静かだ。

メニュー

客はいない。雨の音もしない。厨房ものんびりしている。テレビの音だけが響いている。奥の席に座ると、壁のメニューを見た。

天ぷら中華。ふーん。いや、ダメだダメだ。ここは冒険するところではない。そもそもラーメンと天ぷらは相性がいいのだろうか。食べ物は嗜好品だから、人の好き嫌いに手を突っ込む気はさらさらない。しかし、私自身の好みから言えば、ラーメンと天ぷらの組合せは無い。

十年以上前のことだ。妻と北海道に旅行に行った。ケンミンショーか何かで見た、北海道岩内町のB級グルメを食べに行った。その名は天ぷらラーメン。確か妻はニシンそばを食べた。私と妻は別々のものを頼んでも、必ずシェアする。二人とも食い物にかける好奇心は並々ならぬものがあるのだ。それにほとんど好き嫌いがない。私が食べないのはマクドナルドくらい、妻はナーベーラー(ヘチマ)程度だ。しかし二人ともエビ天ぷらラーメンには閉口した。お好きな方はどうぞって感じである。

うむ。ここはチャーシュー中華にしよう。もやしをトッピングなのだ。待つ間に、改めてメニューを見る。ラーメン屋なのにチャーハンではなくいなり寿司、ライスではなくおにぎり。確か、ラーメン屋で鯖寿司を食べるのも一般的な土地柄だと思ったが、この店にはない。以前に食べた飲み屋街にあるトリポタラーメンは、チャンジャの海苔巻きが秀逸だった。また食べたいなあ。

チャーシュー中華

さーて、きました、チャーシュー中華。うまそう。チャーシューの存在感が控えめに感じる。最近はオラオラどうじゃあああああ!って感じの、これ見よがしにチャーシューを載せる店が多い中、大和撫子のごとく、謙虚な姿に好感が持てる。

まずはスープを一口。おお、あっさりしている。塩加減も私にはちょうどいい。酒を飲んでいないから味が濃い目に感じるかと思っていたので、嬉しい誤算だ。うん。これはいい。次は麺だ。ネットでコメントを読んでると、やれ加水だなんだと書いている人がいるが、そんなのカンケーねー。とか言いつつ、低加水の旭川ラーメンは苦手だ。で細麺ストレート。細いもやしとよく合う。喉越しもいい。

ではでは、大和撫子系チャーシューにいきますか。ふむ、柔らかい。味は少し濃い目だが、口の中で噛むたびに肉の旨味があふれてれてくる。なるほど、これは単品で食べるものではないと見た。麺ともやしとチャーシューを一度に箸でつまみ、一口全部のせをにして食べる。

うおお、最高!

メンマは食感よく、硬くなく、味もいい。どんどん食べるぞ。うーむ、チャーシューは見た目よりもボリュームがある。控えめの姿に騙されたか。厚みがあるからか。それでも私はひたすら食べ進む。前進あるのみなのだ。やっぱり、チャーシューは少ししょっぱいかもしれぬ。喉が渇いて、水が欲しくなる。あっさりしたスープと対照的な味付けなのだ。

もしや、これはさらなる炭水化物を要求しているのか?おにぎりは分かるが、チャーシューといなり寿司はマッチするのだろうか。試したい気もするが、いやいや、もう腹一杯だよ。ネギもトッピングするべきだったか。子供の頃から母に「肉を食べるときは野菜も食べなさい。」としつけられてきたが、もやしだけでは足りぬと言うのか。

ご馳走さま。美味かったです。

しつこいようだが、外は土砂降り。濡れないように地下街を通ってホテルに戻って、仕事しよ。

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