またまた飲み過ぎ
北海道のホテルに宿泊するときは、必ず朝食付きで予約する。なぜなら、飯がうまいからだ。食材の宝庫たる北海道で「飯がまずい。」なんて許されぬことだ。全国に朝食自慢のホテルは数あれど、温泉旅館や観光ホテルは別格なので置いといて、ビジネスホテルなら何と言っても北海道の朝食が豪勢なのだ。
ただし、朝食無料のホテルは期待できない。札幌市内は物価が高いので、しょぼいホテルも少なくない。北海道の朝食にイクラも筋子もないなんて、信じられますか?
なので帯広でも朝食を楽しみにしていたのだが、目が覚めたのが朝8時。空港へのバスは8時半。
飯が食えねえ(涙)
涙で霞んでよく見えない。ん?違うな、かゆい。これは結膜炎ではなかろうか。眼を洗ったらサッパリした。沖縄に戻ったら眼科に行こう。
後ろ髪引かれる思いでホテルを後にした。帯広駅に向かい、空港行きのバスに乗る。雨がどんどん強くなる。土砂降りだ。しばらくして、バスの中から幸福駅の看板が見えた。旧広尾線の駅だ。今では駅舎と線路の一部しか残っていない。福島から移住した開拓者たちに「幸あれ」と、幸福町と名付けたと聞いたのだが、帯広市の公式HPによると、福井県とある。しかも、話がもう少し複雑だ。
誰だ?ガセ教えたヤツ?!
帯広空港
雨が強くて、窓からは外の様子があまり見えない。朝だというのに疲れがとれない。これから群馬まで行かねばならぬのに。なんてことを考えてるうちに空港に到着。
さて、搭乗まではまだ時間がある。確か帯広空港のレストランは丼物が充実していたはずだ。豚丼でも食べようか。一階のカウンターで荷物を預け、二階へと登る。ほら、やっぱりレストランがあるじゃないか。2年前にも帯広に来たから覚えてるよ。
メニューの立て看板に近づく。
ん?
なに、この黒いのは。
朝メニュー?
げ、朝ってこれしかメニューないの???
がっくし。
豚丼はやっぱり重いし、イクラ丼に2000円も払う気しないし、カレーはいらない。鮭茶漬けかとろろめし。
うーん。
悩むこと5分。時間は刻々と過ぎて行く。
とろろめしでいいや。
とろろめしを喰らう
カウンターで注文し、番号札を持って先に座る。数分後に呼び出されて、とろろめしをゲット。
生卵を割ってかき混ぜる。とろろめしに投入。
それを一気に混ぜ合わせる。
なんか、とろろ飯って感じになった。茶碗の端に口をつけ、豪快に箸でかっこむ。
美味い。疲れた胃を優しく包み込んでくれるような包容力がある。サッパリしてるので食が進む。付け合わせのなますと沢庵が相性バッチリだ。塩っぱい、サッパリのループが止まらない。薄い味噌汁はこの際、気にしない。なんだ、私はこんなにも腹が減っていたのか。こんなにもガツガツと食べるだけの気力と食欲があったのか。
なんだか行けそうな気がする。
食べ終わった食器をそそくさと返却し、買う気は無いけど、念のために土産物屋を見て回る。このまま沖縄に戻るのなら土産も買うのだが、群馬まで行かねばならぬ。
帯広空港トイレ
メシを食ったらトイレに行きたくなるのは人の常。トイレに入り便座に腰掛けると、壁に貼ってある紙が気になる。
トイレットペーパーは厠所用紙…じゃねえよ!「手紙」だよ!英語を翻訳ソフトで直訳したか?
正面にも何か書いてある。
使い終わったトイレットペーパーは便器に入れて流してください。
こっちは「手紙」になってるじゃねーか!
日本人が外国に行ってホテルの部屋で「コソセソト」って表記を見てニヤっとするのと同じだよ。
言葉は正しく使いましょう。
で、これは誰に言えばいいんだ?
帯広空港レストラン(帯広空港HP)
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)