ステーキ88Jr 松山店
沖縄の有名ステーキ店は3つだ。ジャッキー、88(はちはち)そして碧(へき)。他にも「HANS」最近急成長の「やっぱりステーキ」など、色々とあるのだが、ジャッキーと88は沖縄では双璧だ。しかも深夜まで営業している。ジャッキーは午前一時まで。88は午前四時が閉店時間だ。以前、那覇市の辻という場所に何年か住んでいた。風俗街で有名なところだ。その昔は遊郭だった。ステーキハウス88本店は、その風俗街の端っこにある。深夜にステーキを食べ、風俗街を通って自宅に戻るのだ。引っ越してばかりの頃は、呼び込みにしつこく声をかけられたが、住んでいるうちに覚えられて、声をかけてくるのは新人の呼び込みだけとなった。
さて、今晩は那覇商工会議所青年部の総会だ。会場はかりゆしアーバンリゾート。今年度会長は下地勇気。ボーボーマックスが口癖の、やり手の経営者だ。懇親会には全国から多くの知り合いが駆けつけていた。事前に誰が来るのか知らされてなかったので、少々驚いた。その席に三重から高井さんが参加していた。挨拶すると、懇親会が終わったら、二人で飲みに行こうと言う。
懇親会が終わって、二軒をハシゴ。なんでも昨晩は寝てない上に、朝から飲んでたとのことで、いつもよりだいぶ早く締めたいと言う。
なにを食べますか?
「ステーキや。」
どこに行きますか?
「88や!」
88。異議はない。しかし、松山の88には行ったことがない。高井さんが場所を知ってると言うのでついていった。
ここか。サウザンドステーキを意識してか、大きく1000円の文字。おかわり自由はやっぱりステーキに対抗してるのだろうか。
店内はがらんとしている。まだこむには早い時間か。松山の飲み屋が閉まるのは午前1〜2時だから、混み始めるのはその後だ。
メニュー
さて、なにをたべようか。
私はテンダーロインを、高井さんはフィレを選択する。
ここで、高井さんがまさかの一言。
「 1ポンド、いきますか?」
1ポンド、453.592グラム。五十路の私には破壊的な量だ。しかし、今は酔っ払いだ。
なんだかいけそうな気がする。
いいでしょう。いきましょう。1ポンドステーキ、持ってこいやぁ!
「すいません、ありません。」
店員の冷たい一言で、我々の野望は打ち砕かれた。さらに店員は続けていった。
「200グラム二枚なら400グラムできますよ。」
1ポンドには少し足らないが、それでもまあまあな量だ。相手に不足はない。
「それでお願いします。」
酔っていたので気付かなかったが、テンダーロインとはフィレのことである。英語とフランス語の違いで、指している部位は同じものだ。フィレの最高級部分がシャトーブリアン、妻の好物だ。ならば、このフィレとはなんなのだろうか。
テンダーロインがやってきた〜。見た目にも迫力がある。さあ、食らうぞ。88での定番ソースは二つ。酸味が特徴のA1ソースか、88オリジナルのにんにく醤油だ。ここは醤油で行こう。少し垂らして、熱々のステーキを頬張る。
美味い。
なかなか柔らかくて肉肉しい味だ。脂を味わうと言うより、赤身にかぶりつくような感じだ。400グラムがみるみるなくなって行く。ハイボールお代わりだ。この店はサラダとライスはセルフなので、単品しか食べない我々には余計なものがテーブルに並ばないのが嬉しい。
食い切った。完食だ。酔っていれば食えるものなのだなと、我ながら感心する。
高井さんと別れて帰宅すると、そのまま爆睡。翌朝、胃もたれに襲われたのは言うまでもない。
ステーキハウス88Jr 松山店
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)