宴席料理
本日はこのホテルで長時間の会議と大会を開催した。夜は盛大に宴席である。料理自慢のこの会場でどんな食事をいただけるのか、とても楽しみである。まずは前菜から、柚子豆腐である。
こちらも前菜。黒鯛湯引き 泡ムースピューレ寄せ。きれいなカクテルグラスに盛り付けられて、各テーブルの中央に人数分が並べられている様子は、なかなか壮観である。
お造りは枡に盛り付けられたアジと鰆、炙り鰤に鯨だ。大きなたらいにクラッシュアイスを詰め込み、その上に枡を載せて冷やしている。温まらないようにしている。このような心配りは、なかなか見かけることがない。氷どころか、テーブルに乾いた刺身が載っていることすら少なくないのがホテル飯の現状なので、感動すら覚えてしまう。冷たいものを冷たいままに、人数が多くても食べられるように知恵を絞ってくれる。まさにおもてなしの心ではないか。
鰤片妻焼きと茄子チーズ。片妻焼きとは、串にさして片面だけを焼くことをいう。両面を焼く場合は両妻と呼ぶ。茄子の上にチーズをのせて鰤を載せる。一見、なんに脈絡も3つの素材が口の中で融合し、素晴らしい味わいを醸し出す。匠の技である。
和牛塩麹焼き、薬味添え。大皿料理でも見た目が美しい。全体でも、皿に取り分けた一人分でもビジュアルが素晴らしい。まさにバエる料理だ。もちろん、味も見事である。
卓上に運ばれてきたのは蒸し饅頭だ。
これに豚の角煮を挟んで食べる。長崎名物、豚角煮まんである。長崎空港でお土産に買った、冷凍のものを自宅で食べたところ、娘のけいたまがいたく気に入ってしまった。「あの、とろとろお肉まん、食べたい。」とたまに言うくらいなのだ。明日も空港でトロ角煮満を買って帰ろう。
〆はデザート。栗ムース。女子が喜ぶ。白地に原色の生えるデザインが、食を終えた満足感と美味しさの余韻を、ゆっくりと扉を閉めるかの如く、幕を下ろしてくれる。甘さ控えめの味わいが、五十路の中年男性にはとても嬉しい。
新日本三大夜景
百万ドルの夜景、という言葉がある。夜景の価値が百万ドル相当を意味するのではなく、見えている灯りの電気代が百万ドル程度であろうという意味らしい。現在のレートでは一億円ちょっと。もっとも、名づけられたのは昭和三十年代と聞く。この頃の対米ドルレートは360円固定。大卒の初任給が五千円だったことを考慮すれば、現在では一億ドル程度になるだろう。
そして日本三大夜景と言えば神戸、函館、長崎の三か所である。しかし、函館は過疎の街となって久しい。最近では「新日本三大夜景都市」として、長崎市、札幌市、北九州市が選定されたようである。
いずれにしても、長崎の夜景は素晴らしいのだ。ホテルの屋上からは、遮るものもなく、たっぷりと夜景を堪能することができる。港では水面に多くの灯りが反射して、幻想的な光景となる。
中央が建設中のスタジアムのために暗いが、数年後にはひときわ明るいランドマークとなるだろう。街の中心部を走る車のライトが光の流れとなり、ごつごつとした都市光景に滑らかさを演出している。
だが、仕事でくるとゆっくりできない。いつか家族で訪れたいものだ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)