希少部位5種盛り

三次市 韓国料理ふるさと ヤサキの刺身とコウネの焼肉

出雲から三次へ

ラーメン海で食事を終えた我々は、道の駅キララ多伎を散策した。水平線が見える景色は美しい。夕日もさぞ綺麗とは思うが、その時間までここにいると、2名が飛行機に間に合わなくなるので、断念した。

夏は海の家も開店し、海水浴場は多くの人で溢れかえるとのことだった。ラーメンもいいが、海鮮バーベキューなどもさぞ盛り上がるのだろう。道の駅に併設の海水浴場なら、色々と便利だから、混むのは至極当然といったところだ。

30分ほど散策したのちに、出雲空港へと向かう。二人が降ろすと、腹が痛くなった私も空港で降りた。トイレにダッシュだ。余裕がないときに限って、いるんな人が挨拶してくる。いいよ、無視してくれて。トイレはどこだ!?

無事、ことなきを得て車に戻る。よし、三次へレッツゴー!(死語)夕日が綺麗だ。おっさん二人で感動する。絵にならない。高速に乗り、山あいを進む。井本氏の身の上話を聴いた。

高校を卒業後、大学に行くために、上京して予備校に通ったこと。そうしないと地元の悪友からの誘いを断りきれず、縁を切ることができなかったこと。高校時代は悪友たちと族を組んで、鑑別所に入れられたこと。山の中で育った井本氏は、山のない風景だと落ち着かなかったために、水道橋の大学に通うのに多摩に住んでいたこと。

その後、東京のポンプメーカーに就職し、営業を担当していたこと。実家を継ぐつもりもなく、親父さんも自分の代で店を閉めるつもりだったこと。たまたま、彼の親父さんが居酒屋でひとり弱音を吐いているところを見かけた悪友の一人が、見かねて「田舎に戻って実家告げよ。」と彼に連絡してきたこと。仕事を辞めて、実家の酒屋を継いだこと。その後、地元で結婚したこと。

人は見かけによらないものだ。

韓国料理ふるさと

三好グランドホテルまで送ってもらうと、午後六時半に迎えに来るという。チェックインを済ませ、そそくさと荷物を片付けると、井本氏が迎えにきた。奥さんと息子さんも一緒だ。息子さんは二歳。けいたまと同い年だ。奥さんもなかなかの美人さんだ。二十代でエステサロンを開業し、今でも毎日息子さんを職場に連れて、店を切り盛りしてるという。

着いた先は「ふるさと」、広島牛をリーズナブルに食べれる、地元では評判の店だそうだ。駐車場は満車、店内も満席だ。予約してあったのか、一つだけテーブル席が空いていた。四人で座り、メニューを見る。

メニュー

さて、何を食べようか。

「広島牛一頭食い尽くす」と銘打たれたメニューには、聞いたこともない部位が多すぎて、どれが美味いのかよくわからない。

オーダーを井本氏に任せる。

生ものはヤサキ刺しがイチオシとのこと。

あ、元祖ネギバカ食べたい。

ヤサキの刺身

心臓の肉だとのこと。レバ刺しよりうまいという。塩とごま油がかかった一切れを箸でつまみ、口に入れる。美味い!レバのようなクセがなく、臭みもなく、こんにゃくのような食感なのに、しっかりとした味わい。不思議な食材だが、美味い。井本氏のいうように、これはクセになる。

息子さんはうどんをリクエスト。奥さんに息子さんは焼肉を食べないのか尋ねると、この歳から口が肥えたら大変だからとのことだ。けいたまなんて、すでに口が肥え過ぎて、少しでもまずいと食べない。

上物希少部位五種盛り

息子さんが暴れ出す。二歳だもんね、けいたまと同じ。すぐに飽きてしまうし、男児は特にじっとできない。店に頼んで紙とボールペンを借り、得意のアンパンマンを描いて渡すと、息子さん大喜び。どこの家庭も同じだ。井本氏、負けじとなぜか天丼マンを描くが、まったく認識されず、悔しがる。天丼マンって、丼から具が両側にはみ出ていたっけ?

奥さんは息子さんにかかりきりなので、私が肉を焼く。料理は得意だ。

ネギバカ

美味。

井本氏が言う。

「この店のオススメはラーメンなんです。美味いですよ!」

焼肉屋のラーメン。しかもここは韓国料理店。不思議な気もするが、地元民の言うことは素直に聞くものだ。しかし、詳細な記憶がない。息子さんが暴れだして、かわいく写真を撮ることに熱中してしまった。でもラーメンはうまかった記憶がある。

フードショップみよし

私には沖縄に帰る前に達成しなければならない任務があった。物資の調達だ。特に鮮魚類、野菜、みかんが必要だ。空港に行く前にどこかいい店に連れて行って欲しいと言う私の頼みに、井本氏が連れてきてくれた地元スーパーは、何と私の知り合いが経営していた。朝から社長が店頭を回っているとは驚きだ。

しかも安くて、モノがいい。玉ねぎ詰め放題98円、みかん詰め放題300円。干物や刺身も素晴らしい。こだわりのマヨネーズを見つけ、手にとって眺めていると、彼が「これ、いいですよ。」と勧めてくるので、買ってしまった。長ネギも社長自ら半分に切ってラッピングしてくれた。

帰宅して妻と食べたが、どれも美味かった。娘も大喜びだ。今度は家族で三次を訪れたい。

韓国料理ふるさと本館

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