お好み工房 ツインズ
加古川には知人の激励会に来た。昨年の今頃も激励会ラッシュだった気がする。盛会に終わり、二次会に向かう。店はどこだ?
「お好み焼き屋だそうです。」
なんと本日の主賓がすでに会場を手配しているという。やるな。で、どこなんだよ?まだ食べるのかよ?腹一杯だよ。
「この辺りの店らしいけど、これかな?」
ツインズと書かれた古ぼけた看板。昭和を彷彿とさせる店構え。
随分と渋い店だな。本当にここなのか?
こちらは八人だ。後から四人やって来る。狭い店内はほぼ貸切状態だ。
メニュー
やはり皆、なにか食べると言う。誰かが適当に注文を済ます。私は要らないよ。
お好み焼きの餅入り
まずはこの店一番のおすすめお好み焼きの餅入り。なんだかんだと言いつつ、目の前に出されれば、食べないわけにはいかない。牛すじなにがしとのこと。そんなのメニューにあるか?なかなかしっかりとした味がする。モツの歯ごたえもいい。けど、これってお好み焼きなのかい?
オムそばめし
見た目はうまそう。玉子がとろっとろ。熟練の技を感じる。味の方は…なんだこれ。麺と米とキャベツとソースの味が見事にバラバラ。一体感がまるで感じられない。これがオムそばめし?この辺りのソウルフードなのか?いや、違うぞ。食べる場所によって味が変わる。
花で言えばランタナ(七変化)とでも言うのか。
それとも私が酔っているからだろうか。
とん平焼き
マヨネーズがきいてうまい。ネギもいい。肉もうまい。なのにこれまた味がバラバラ。なんなのだろうか。
姫路おでん
出汁がきいて美味い。ああ、そうか。この店は家庭的な味なんだ。職人の料理ではない、懐かしい味。きっとそうに違いない。
この後もしこたま飲んだ。一気ゲームが始まり、店内は大盛り上がり。同席していた地元客には大ウケ。私も何度かレモンサワーを一気させられ、かなり酔った。ホテルは姫路だ。加古川から電車に乗らねばならぬ。そろそろ終電という時間になり、場はお開きとなった。
明かされる驚愕の事実
帰り際、この店を予約した主賓に尋ねた。
「ずいぶん渋い店を知ってるね。」
彼は満面の笑顔で答えた。
「予約したの、この店じゃないもんで。」
さ、帰ろ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)