割烹 おおうら
知人は肉マニアだ。アマチュアではない。プロフェッショナルである。肉を語れば何日でも止まらなさそうだ。以前、山田村の専務が彼に肉論議を挑んだ。こちらも肉マニアだが、所詮、アマチュアである。素人である。プロに太刀打ちできるわけもないが、酔っ払いは話さずにはいられないらしい。一晩中、語っていたようだ。
そんな彼がオープンした割烹「おおうら」が今夜の会場だ。どんな肉が食えるのか、私も楽しみにしていた。加古川に着いてから、彼のラーメン店に訪れたのだが、すでに休憩に入っていた。Google情報では休憩時間は無いと書かれていたが、騙された。最近、このパターンが多いように思う。
おまかせコース
まずはお通しから。コースは知人が設定しているとのことで、完全にお任せだ。
焼き枝豆。見た目はいまいちだが、食べてみるとゆで豆より味が濃い。そら豆もゆでるより焼いた方が美味いのだから、当然か。自宅でも試してみよう。
刺身はまあまあ。つぶ貝は香りが控えめの方がうまいな。トロはオーケー。サーモンはパス。タイは普通。
サラダはベビーリーフに水菜、トマトなどなど。みずみずしく、ドレッシングの味付けもちょうどいいくらいだ。
卵焼きは、ふんわり明太子がアクセント、口当たり良くてうまい。
まだ見ぬ肉料理 ラム芯ステーキ
ここで皆が口々に言いだした。
「肉は?」
知人が答える。
「ここは割烹だよ。」
え?!
なにそれ?
確かにここは割烹だけど、肉屋の割烹でしょ?当然メインは肉じゃないの?そう思って、昼飯食べずに楽しみに来たんだよ。それが、普通に割烹だと?たしかにここは割烹だけど、肉屋だろう?
「大丈夫、ちゃんと用意してあるから。」
知人の言葉に嘘偽りはなかった。
ラムシンのステーキだ。柔らかくて、旨味が、脂が、口の中で溶けて溢れて広がっていく。官能的とはまさにこのこと。付け合わせの海老芋がふわふわのねっとり。初めての体験だ。
満足だ。
さて、二軒目に行こうか。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)