JALダイアモンドラウンジ
空港に着くと、ファーストクラス専用カウンターに向かう。そういえば、ここで食事の内容を見ることができるのだった。荷物を預けながら、メニューを確認する。
え?
冷やし中華?
しかもゴマだれ?
嘘だろう?機内で冷やし中華?一品だけ?麺料理?
一瞬で様々な疑問が頭をよぎった。ツッコミどころ満載なのだ。
朝食ですら三品以上ある。夕食はもっとだ。なぜにランチだけ単品なのであるか。明らかに量が足りない。がっつり食べられない。ラウンジで何か食べておかないと腹が減る。10時半時点で既に腹が減っていたのだ。ランチは13時半くらいだ。
機内食で単品って初めての経験だ。
行きに続いて帰りも悲報か。まあいい。こんなこともある。保安検査場を抜け、ダイヤモンドラウンジに向かう。スープと大好きな焼きカレーパンを炭酸水で食べるのだ。
千歳空港ゲート内レストラン
時間だ。ラウンジを出て搭乗口に向かう。
ん?なにこれ?
ゲートにフードコート?しかも本格的なやつ。スナックとかじゃないやつ。羽田よりもすごい。しかも塩水ウニまで売ってるよ!利尻のウニが解禁か。買おうかな…う、時間がない。無念。
なんだか楽しみが増えたぞ。ここなら搭乗ギリギリまで、ゆっくりと飯が食えるじゃないか。やるな、新千歳空港。
JALファーストクラス ランチ
飛行機に乗ると眠りに落ちた。気がつくと、周りはすでに冷やし中華を食べていた。
置いていかれた。
テーブルを出して、私もランチの準備が万端であることを、何気にアテンダントにアピールする。
「すぐにお食事をお待ちします。」
そうしてくれたまえ。心の中でそっと呟く。
さあ、本日のファーストクラス、ランチである。
まずは前菜からいただくとしよう。エビチリのような香りがするが、食べるとさほど辛くはない。ピリ辛である。付け合わせのキクラゲがこりこりと食感よく、青梗菜の炒め物は彩りも味もよく、箸休めを演じてくれる。中華の炒め野菜だ。
レベルが高い。
機内食に冷やし中華は有や無しや?
ごまだれの容器をよく振り、冷やし中華に全量を導入する。ちなみに、私は醤油タレ派だ。ゴマだれは、しゃぶしゃぶかバンバンジーに使う程度だ。ドレッシングもゴマだれは食べない。とんかつソースには、すりゴマを入れる。何にでもゴマだれをかける人がいるが、自己主張の強いゴマだれをかけたら、何を食べているのか、味が分からなくなるではないか。 冷やし中華を箸でよく混ぜる。具が均等になるよう、ひたすら混ぜる。まさにまぜそば。
これを箸でつまんで食べる。
おお。
クラゲの食感がいいな。麺はそれほどコシはない。コンビニの冷やし中華レベルだ。あのパックに入っているのを皿に並べただけとも考えられないこともない。
いや、まず、ゴマだれがうまい。酸味はかなり控えめ、ゴマの風味が薫るものの、麺以外の素材の味を消すことはない。コンビニのやつはもっとハッキリとした味付けだと思う。
ゴマだれの冷やし中華を食べないから、想像の域を出ないのだが。
よく混ぜたので、食べるまでどんな具が口に入るのか分からない。これがまた、楽しい。まるで闇鍋、ではなく、祭りのくじ引きのようだ。おまけにこいつにはハズレがない。チャーシューからは肉の旨味。対照的な鶏肉からは、さっぱりとした鶏肉の滋養を感じることができる。きゅうりは生野菜のシャキシャキとした食感と爽やかさを与えてくれる。意外にもプニプニしたシイタケに驚く。
錦糸卵だけ存在感がない。糸のような、スーパーで売られているやつと同じだ。あまり好きではない。手作りの錦糸卵ははっきりと自己主張をするものである。
ま、そこまで求めるのは厳しいか。
意外にも、熱いお茶との相性が良い。お代わりだ。箸休めにエビを食べる。うん、青梗菜がエビの味をナイスアシストしているね。肉と野菜の組み合わせのようだ。
サラサラの醤油タレだと皿に残る上に、飛行機が揺れると飛び散る恐れがある。まったりと絡むゴマだれだとその心配がない。事実、食べ終えた皿にもゴマだれはほとんど残っていなかった。
悪くない。たまにはこんなランチもいいだろう。
ああ、米の飯が食べたいよう。明日の朝までお預けだよう(涙)
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)