牛サーロインすき煮
グルメ

JAL 913 ファーストクラス 羽田ー那覇

初めての?ファーストクラス

東京での出張が終わり沖縄に戻る。しばらくは自宅にいる予定だ。明後日から家族で東京を訪れ、父の墓参に行く予定である。ゆうたまが風邪をひいて一週間、今朝のテレビ電話、いや、現代ではビデオ通話と呼ぶのか。

「ゆうたまがね~、鼻水出てるの〜」

けいたまが解説してくれる。確かに大量の鼻水を垂らしたゆうたまをスクリーンに見ることができた。ゆうたまは元気そうだし、発熱はしないものの、大量の鼻水は体内で病原体とバトルしている証拠だ。医師の診断は「風邪」なので、こまめに鼻水を吸って、中耳炎にならないように気をつけねばならない。このために我が家は新兵器を導入した。電動式吸引機だ。効果は抜群だ。だがしかし、体調が戻らなければ旅行は中止だ。一年前のチケットもついに有効期限を迎えてしまう。

一年越しの家族旅行が中止となれば、とても残念だ。久しぶりの内地を、妻がとても楽しみにしているのだから。

羽田空港国際線ターミナル

本日の便はJAL 913便、3クラス制の飛行機である。羽田ー千歳便はファーストクラスがほぼ用意されているが、羽田ー沖縄便は少ない。便だけでなく座席も少ない。なので、初めての体験の気がする。調べてみると二ヶ月前に乗っているが、この時は朝の便なので朝食だ。今回は昼前の便なのでランチである。間違いなく朝食より豪勢である。定刻11時25分なのだが、機材到着遅れにより遅延。現在時刻11時47分、まだ離陸しない。本来ならばすでに食事にありつけているはずだ。焦らすなあ。

ファーストクラス ランチ

12時19分、ようやく配膳された。ほうじ茶に口をつける。ああ、この淡い香りが落ち着く。緑茶のような力強い香りよりも、ホッと一息つける優しいお茶が欲しい。ANAにはないサービスなのだ。そしてバラ海苔の味噌汁。この食べ応えのあるしっかりとした存在感が、具沢山のような贅沢感を味合わせてくれる。

JALファーストクラスランチ

右手がまだ完治しない。箸が持てない。当面は左利きだ。

冬瓜と浅利の炊き合せ

冬瓜と浅利の炊き合せ、冬瓜が固くて箸では切れない。味付けは上品で薄味。好みだ。軽くとろみをつけて食材と絡めるのが。我が家でも冬瓜の煮物はよく作るので、今度試してみよう。あさりからも出汁がよく出ている。そして黒七味、特に山椒の香りとあさりの旨味がこんなにも相性がいいとは、意外だ。我が家の七味も山椒フィーチャーである。子供の頃から香りを嗅いでいた、清水坂は三年坂の上にある店のものだ。今晩にでも作りたい。

じゅんさい、長芋、枝豆

じゅんさい、長芋、枝豆。じゅんさいといえばやわ酢の物が思い浮かぶが、これは少し塩を効かせた出汁である。この塩気が山芋と枝豆にマッチする上に、プルプル、シャクシャク、ポリポリとそれぞれが個性的なパーカッションソウンドを奏でるではないか。ああ、日本酒が飲みたくなる。

オクラ、人参、炊き南高梅

オクラ、人参、炊き南高梅。オクラと人参は薄味。食感を残しつつ柔らかい。南高梅は梅干しだ。タネを取り除いてあるのが嬉しい。玉子焼はほんのり甘め、この上品さは甜菜糖だろうか。塩味が少しきいた牛サーロインすき煮と組み合わせて食べる。うん、すき焼きに生卵、とはいかないが悪くない組み合わせだ。

牛サーロインすき煮、オクラ、人参、炊き南高梅、玉子焼き

そしてご飯。炊き具合も旨味もいい。しっかりとおかずを受け止める。赤パプリカはお飾りだ。モノトーンの牛肉に真紅が映える。もちろん梅との組み合わせもなかなかだ。梅の甘酸っぱさは、使い方次第では料理のポテンシャルをぐっと引き上げ、味わいをぐんと広げるのだ。ラーメンにだって使われるくらいだ。

そしてデザート

茶菓柳月。三方六の小割。帯広のお菓子だ。名前は知っているが、食べたことはない。包装を破り中身を取り出す。チョコの匂いがしてきた。嫌な予感がする。口に入れる。

ほう?

きめの細かい硬めのスポンジに薄くチョコをコーティングしたものだ。これならば食べられる。いや、なかなかイケる。ほうじ茶にも合う。今度家族にも買ってみよう。来月も二回ほど北海道に出張するのだ。

クリーニングクーポン

アテンダントがお茶を下げる際に、私の足の上にこぼしてしまった。熱くもないし、たいした量でもないし、ほとんどがズボンと靴下の間の素足にかかったので、濡れた箇所も少ない。放っておけば乾くだろう。しかし、アテンダントは謝ったのちに、素早くおしぼりで足を拭き、新しいおしぼりとほうじ茶を持ってきてくれた。

数分後、アテンダントが再び私のもとに訪れた。何か説明してから、こちらにサインしてほしいと言う。別にいいのだけども。

「いえ、私のミスですから、本当に申し訳ございません。」

差し出されたのはクリーニングクーポン。二千円を振り込むと言う。

クリーニングクーポン

素晴らしい気遣い、まさにおもてなしである。なんだか申し訳ないと思いつつ、クーポンを受け取った。