岩本町駅 餃子 和合
東京出張のために上京する沖縄人らに私は言った。沖縄で食べられない料理を食べに行こう。刀削麺を食べようぞ、と。今回、彼らの宿泊先は馬喰町であった。ここから徒歩十分以内で行ける店がないか探したところ、一つの店を見つけた。かなりの人気店のようだ。
運良く予約を取れたので、ホテルの前に集合してから、徒歩で店に向かった。店は雑居ビルの二階にあった。この店は食べ飲み放題のシステムとなっている。店内はすでに満席に近い状態だ。テーブルに案内されると、店員がシステムを説明しだした。
メニュー
各料理はナンバリングされているが、赤い番号と黄色いものがある。赤い番号はデフォルト、つまり最初に供される料理である。これらを食べ終えてから好きなものを注文するシステムだ。
大量に残した場合は別料金をいただくという。よし、持ってまいれ。
中華サラダ
ビールで乾杯のあとに、まずはサラダ。美味い。野菜がみずみずしくてシャキシャキだ。
エビマヨ
見た目はあまり美味そうではないが、食べてみるとエビがブリブリで味も濃い。美味い。ビールとのマッチングも最高である。
唐揚げ
わりと普通。エビマヨのインパクトが強かった分、少し残念な気もするが、不味くはない。オーソドックスに美味いということだ。
本場特製麻婆豆腐
石鍋に切らずにおかれた豆腐の上に、ネギとたっぷりの花山椒。痺れるやつだ。この奇抜な盛り付けでもびっくりなのに、テーブルに置くと、店員がすかさずスプーンで鍋の中をぐちゃぐちゃに混ぜる。
軽く混ぜたら玉子の黄身を投入。新世代の麻婆豆腐だ。韓国料理と中華の融合だ。こいつをすぐに食べると、当たり前だが豆腐が冷たい。まだ調理中なのである。焦らずに少し時間をおいてから食べるのだ。美味い。
棒棒鶏サラダ
野菜が新鮮で味もいい。皆も旨い旨いと舌鼓を打っている。これが東京なのだよ。
焼餃子
ものすごいボリュームだ。一口では食べられない。なんだ、この重量感は。食べてみれば中身がジューシーで美味い。
水餃子は写真を撮るのも食べるのも忘れてしまった。
小籠包
鼎泰豊で食べつけている私には、この厚い皮と餃子たれにつける食べ方が不満だが、ほとんどの日本人はこれが旨いと言うだろう。かつて日本にも美味い店があった。千葉県市川市行徳にパクチー小籠包がすごく美味い店があった。いったん店を閉めてしまい、再開したかは定かでない。あの小籠包をもう一度食べたい。
チャーハン
美味い
回鍋肉
本物である。きちんと豚バラ肉の塊を包丁でスライスした肉である。豚バラスライスとは似て非なるものだ。回鍋肉を訳すと「鍋に戻す肉」である。「鍋で回す肉」ではない。昔、テレ東で放映していた貧乏脱出大作戦で、名人に回鍋肉の意味を尋ねられて、鍋を回すからと答えた貧乏店主がいた。「回」は中国語で「戻る、帰る」という意味だ。中国語で「回家」は「家に帰る、帰宅する」という意味になる。中華鍋でお湯を沸かし、豚バラ肉の塊をゆでて脂を抜き、それを鍋から出してスライスしたものを、中華鍋で再び炒める。同僚らに解説すると、これは飲み会で使えるネタだと話していた。
辛子炒め鶏肉
「辛子炒め鶏肉」なるメニューを見つける。日本語で「辛子」はマスタードである。中国語では唐辛子のことである。であれば、「辛子鶏(らーずじー)」を日本語に直訳したのだろう。オーダーしてみる。
おお!出てきたものは確かに辛子鶏だ。大陸では大量の唐辛子の山が築かれる。迫力不足だが、ここは日本だ。唐辛子は安くないから仕方がない。味はそこそこ美味い。
キクラゲ豚肉卵炒めを頼んだら早口の中国語で怒られた。怒ってるわけではないだろうが、早口の中国語で言われると日本人は怒られている気になる。忙しいから時間がかかるみたいなことを言っていたが、その割に早く出てきた。写真を撮るのを忘れた。春巻きはイマイチだった。
ごちそうさま
トイレは洋式。温水洗浄便座ではない。
沖縄にも中国人が調理する店があるが、東京はレベルが違う。沖縄では食べることができない料理を堪能できた。そうだ、この店に決めたのは刀削麺を食べるためだったのだが、全員満腹だ。麺は入らないという。無念だが、またの機会にしよう。
刀削麺を食べるならランチにした方がよさそうだ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)