浜松町 春キャベツ
午前便で那覇から東京に向かった。降機後、浜松町でランチを食べる店を検討していたのだ。
結論は出ない。
浜松町の駅を降り、会社への道をキャリーバックを引きずりながら歩く。やまやか…明太子食べ放題。もうここでいいかなと妥協しようとしたとき、なぜだか脳裏にある店が浮かんだ。
春キャベツ。
そう、アジフライでリベンジするのを忘れていたのだ。そうだそうだ、そうしよう。軽やかな足取りで五十路のおっさんがとんかつ店を目指す。歳を取ろうとも、人間の中身は変わらない。ただ、人生という経験を積んだ結果、感覚がマヒしたり、慣れたり、面倒くさくなったりして行動しなくなるのを、人は「丸くなった」と都合よく解釈しているだけなのだ。
メニュー
ついている、日替わりランチがアジフライとロースカツとは何という僥倖。
店内に入る。手前の左掛けの席に案内される。目の前に見えたのは得々コース。現在時間は13時半。店内に客は少なく、ゆっくり食べられる…ではない! 特得ロースかつを食べることができる時間だ。
悩む。
こういう時は初心貫徹。ぶれるとろくな目に遭わない。日替わりだ。
メニューを見る。メンチも食べてみたいな。コンボメニューはないものか。13時以降の品は3つもあるのか。
日替わりサービスランチ
キャベツおかわり放題だ。もちろん、ご飯とみそ汁もだが、私には関係ない。
ひとり客がポツポツと入ってくる。特得ロースかつを注文している客の声が聞こえた。よし、次回は私も特得ロースなのだ。日記に書いておけば忘れもしない。とりあえず本日は日替わりサービスランチを堪能しようではないか。その前に手を洗いたいな。トイレは洋式便座だ。温水洗浄機能はない。
さあ、ついにやってきたぞ、私のランチ。味噌汁はしじみ汁。ドレッシングはノンオイルとペッパー風味のクリーミータイプ。からしは少しやわい。豪快にソースをかける。
アジフライ
アジフライは見た目に対して身が厚い。ソースを追加する。濃いめの方が味のバランスがいいはずだ。うん、美味い。ゆず風味のノンオイルドレッシングがキャベツとあう。
食べ進むうちに、極薄で私好みのキャベツがなくなった。豪快にお代わりするのだ。食が進んでしまう。今度はペッパー風味で食べてみる。うーん、少し甘めのこの味は好みではない。ノンオイルをかけ足す。
ロースかつ
ロースかつはうーん。肉の味がぼやけている。肉の旨味と脂の甘みをあまり感じることができないりなぜだろうか。パン粉の味が強すぎる。衣だけを食べても、しっかりと味がするくらいだ。素材もしっかりしていないと、味が負けてしまう。衣は決して厚くない。再びキャベツのおかわりだ。
試しに少し衣を剥がしたロースカツを食べてみる。美味い!素材の味がしっかりと味わえる。全粒粉のパン粉でも使っているのだろうか。衣は衣で美味いのだ。バランスが悪いのか。そういえば、かの「美味しんぼ」にも、とんかつの衣だけ食べて、肉は翌日なんて話があった気がするぞ。少し剥がした衣をキャベツと一緒に食べる。続いて、衣が半分に減ったロースカツもしくはアジフライを食べる。キャベツも食べる。うむ、何か得した気分にもなる。育ちがバレてしまう。
しじみの香る味噌汁を飲み干してフィニッシュ。お腹いっぱい。色々あるが730円だ。コスパはいいのだ。
次回こそは特得ロースかつ定食を食べるのだ。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)