チャオチャオ餃子

東京都港区 浜松町駅 チャオチャオ餃子 お気軽セット

チャオチャオ餃子 浜松町店

22時過ぎの浜松町界隈、食事ができる店は極端に少なくなる。居酒屋は大勢の客でにぎわっているが、がやがやとうるさい店に一人で入っていくのはためらわれる。

うるさいのは嫌いだ。

一人ならば静かに落ち着いて食事を済ませたい。少なくとも団体の酔客がどうでもいい会話で大声で盛り上がり「ハイボールお代わり!」「あ、二つね!」などと店員に向かって叫ぶ光景が私の背面で繰り広げられるなど、まっぴらごめんである。自分でやる分には何のためらいもないが、やられるのは不満だ。タバコを吸うくせに他人の煙は許せない、という自己中と変わらないレベルである。

浜松町駅の金杉橋口を降りて、南に進む。何度か路地を曲がる。うーん、興味をそそられる店が無い、もしくはもう閉店している。この先はもうほとんど店が無いと思ったとき、路上に置かれた看板に目がいった。

チャオチャオ餃子である。以前から気にはなっていた。全国に展開するフランチャイズのようだが、私の生活圏では二軒しかない。この浜松町駅から金杉橋に至る途中の店と、那覇市の久茂地交差点から大典寺に向かった最初の交差点を右折したところにある店だ。那覇の店は数年前に呑みに行ったことがある。2~3度ほど訪れただろうか。浜松町店はまだ未体験ゾーンなのだ。

この店を通り過ぎると、住宅街に突入する。開いている店はかなり少ない。カレー店ですら閉まっているだろう。中華料理店は開いているだろうが、金杉橋近くの店も、芝4丁目交差点に近い店も、どちらも微妙だ。

うん、ここにするか。

お気軽セット

店に入るとカウンター席に通された。

「23時でラストオーダーですけど、いいですか?」

すでに22時48分。だが、オーダーするには十分な時間だ。問題ないことを告げ、急いでメニューを確認する。まずは手堅くお気軽セットをオーダーする。生ビールと小鉢、一口餃子の組み合わせである。

小鉢は三種類から選べるのだが、キュウリにしてみた。自家製きゅうりのピリ辛漬けである。一口食べる。失敗。しょっぱすぎる。メニューで確認してから頼めばよかった。

続いては一口餃子。店の看板メニューだけあって、安定の味である。

炙りローストポーク

スライスしたローストポークにガーリックチップと薬味をゴテゴテのせ、タレをかけたものである。これでは豚肉の旨味が台無しだ。この店の味付けが私には濃いめなのだろう。仕方がないのかもしれない。日本人は塩分を摂り過ぎなのだ。高血圧で死んでしまうぞ。

豚トロ餃子

餃子の中には5ミリ角に刻まれた豚トロ。創作餃子であるか。うーん。

「お客さん、閉店の時間です。」

納得がいかぬままディナータイムは終了し、店も終わりの時間を告げた。

なぜだろう、浜松用界隈に中華料理店は数多あれど、まともな餃子を食べさせる店はほとんど無いような気がする。否、高血圧の私が減塩に務めているために、消費者のボリュームゾーンたる味付けからかけ離れてしまい、自分の味覚に合う店が減っただけなのだろう。

いずれにしても、この街は住みにくいなあと、最近つとに感じる冬の夜であった。

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