昨晩、富士屋ホテルで祝宴があって宿泊した。朝はすっきりと目覚めた。指定された朝食会場に向かう。ん?ここは、和食というより、寿司屋ではないか。
入口に朝食のお品書きが置いてある。思っていたよりも、キチンとした朝食のようだ。なんだかワクワクしてきたぞ。
店に入るとテーブル席に案内された。まずは緑茶とイチゴ牛乳。温かいお茶は適温で美味い。味噌汁でもないのに胃に染み渡るように感じるのはなぜだろうか。イチゴ牛乳は手作りのようだ。ツブツブが生々しい。ドロっとしていない。若干加糖した甘さがまるでイチゴミルク味のジェラートのようだ。量が少ないので、五十路のオヤジでも抵抗ない。
朝食が運ばれてきた。ご飯と味噌汁はお代わりできるという。では、まず味噌汁からいただこう。
あー、なんだかホッとする。
海藻と豆腐が入っている。箱根は海も近いのだ。小田原のそばなのである。サラダは和風ドレッシングの豆腐とツナ入り。トッピングのいくらのような粒が見た目にもアクセントを与えてくれる。この赤と白の粒の正体はなんだろうか。バイキングで自分で取るサラダとはひと味ちがう。
小鉢4品はしょっぱいちりめんに甘い佃煮、葉物の胡麻和えは明日葉(あしたば)だろうか、それにイカの沖漬け。ご飯がススム。煮物はがんもどきか。すごく上品な味だ。だしがよく効いている。プロの技である。
しいたけとろろ。しいたけは必要だろうか。とろろの舌触りはいいのだが、しいたけの酸味が邪魔をする。何かこちらの名物なのだろうか。普通のが食べたかった。
干物は小アジとシャケ。きちんと焼いてあるのがいい。小ぶりでもしっかりと味がする干物は丸ごとかじれる。レモンを絞ればさらに旨味が増す。脂ののったサケは焼き加減もよく、プリップリの身の食感も良い。
かんぴょうで結ばれたロールキャベツは和風である。一口サイズのキャベツを噛み締めると、素材の旨みが溶け合った出汁がジュワッと口の中にあふれ出す。
梅干しは本物だ。梅漬けではない。
完食。満足だ。昨晩は酒も抑えたし、体調もいい。天気だけがイマイチだ。昼まで仕事をしてから、東京に向かうとしよう。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)