巴丼ミニ うに・いくら・ほたて

函館 朝市 きくよ食堂 イカソーメンと三色海鮮丼

函館の朝

朝市。自宅の近所でも日曜日はサンエーやユニオン(いずれも沖縄地元スーパー)で開催されている沖縄の朝市は、朝九時から始まり午後一時までだから、ちっとも朝市ではない。青森県五所川原でも朝市に行ったが、こじんまりというか、閑散としていた割には収穫があった。

たが、ここは函館。朝市の代名詞のような街だ。ほかに全国的に有名なのは輪島くらいだろうか。しかも、22年ぶりに訪れる函館朝市だ。

若い頃の思い出のある函館朝市に一人で来ることになろうとは、一週間前まで想像だにしていなかった。

きくよ食堂

函館の朝は雨の上に強風だった。何度か傘が風に煽られてめくり返る。そんな状況だが、まずは索敵だ。朝市をぐるっと回って位置関係を把握。次に屋内に入り、市場と飲食店をくまなくチェックする。特に異常はない。ではなくて、気になる店がない。中国人観光客が多いが、日本人観光客もそこそこいる。そういえば朝市の真ん前にあるホテルニューオーテの社長が今日は満室だと話していた。でも朝市が激混みというわけでもない。

一件、うまそうな寿司店があるのだが、温かいご飯が食べたかった。酢飯に魚をのせたものは寿司だ。ちらし寿司だ。丼ではない。温かいご飯にのせてこそ「ドンブリ」と名乗る資格があると常々思っている。うーん。

建物の外に出て市場に向かう。ん?一件、気になる店がある。近づくとオバちゃんが声をかけてきた。店を覗いてみると、店内はガラガラだ。これは静かでいい。この店にしよう。傘を預かってくれるのが嬉しい。調理場の前にあるテープル席に通される。

さて、何を食べようか。

イカソーメンは絶対だ。新規二名さんが奥の席に通される。おばちゃんが色々と説明している。それによれば、今日のヤリイカは朝八時に入荷したばかりとのこと。ガラガラだった店内に次々と客が入ってくる。よし、決めた。イカソーメンと巴丼ミニをオーダーする。撮影しようとしていたメニューは無情にも下げられてしまった。無念。

イカソーメン

すぐにイカと巴丼が運ばれてきた。店員によれば、ホタテのみ醤油で食べる。ウニは無添加の塩水ウニだ。無添加だから塩水ウニにしなければ身が崩れるわけで、ミョウバンを使った塩水ウニなど存在しない。ウニは身が柔らかくて崩れやすいから、めちゃめちゃ濃い塩水の代わりにミョウバンを使ってウニの水分を吸い出し、身をしっかりとさせるのだ。

まずはイカソーメン。ヤリイカは身がねっとり甘い。新鮮なイカは味がないのだが、マイカの話か?生姜が合う。えんぺらはコリコリと食感がいい。ああ、美味い。久しぶりだ。やはり函館のイカは格別だ。

巴丼 三色海鮮丼ミニ

続いて巴丼。三色海鮮丼ミニだ。丼というより茶碗だ。まずはホタテ。こいつもイカと同じだ。ねっとりと甘い。産地以外ではこうならない。不思議だ。

次にいくらに行くか、ウニに行くか迷うが、いくら。プリップリでご飯と最高。たくあんは昔ながらの味でポリポリと固め、それほどしょっぱくはない。

ラストのウニは…うーん。特筆なし。この季節だと根室産か。不味くはない。臭みもない。多分、普通は美味いと言うはずだ。すっかり産地でウニを食べつけてしまったせいか、ウニにはうるさくなってしまった。

とは言え、満足満足。ゴージャスな朝飯だ。昨晩飲みすぎてまだフラフラだが、ホテルに戻って、チェックアウトの準備をしよう。

きくよ食堂

(Visited 56 times, 1 visits today)