トムヤムラーメン

カフェくるくま グリーンカレーとトムヤムラーメン

天気がいい日は

沖縄は意外に晴れの日が少ない。朝は快晴でも、山の天気のようにコロコロ変わる。雨なんて、ピンポイントで降ることはざらだ。朝から晩まで快晴、という日は記憶にない。

夕焼けなら明日の天気は晴れ、というのは内地の常識であって、沖縄ではまったく通じない。なんせ沖縄は偏西風と貿易風がぶつかるところだ。台風が発生してから沖縄までは東に向かうのに対し、沖縄を過ぎると西に向かう。これは、台風が沖縄までは東に向かう貿易風で運ばれ、沖縄からは西に向かう偏西風に乗るためだ。

飛行機も内地から沖縄に向かうときは、偏西風が向かい風なので時間がかかるが、沖縄から内地に向かうときは、偏西風が追い風なので、時間が短縮される。

実際、沖縄県の日照率は30%程度である。ちなみに日照率全国一位は北海道帯広市だとのことだ。夏、太陽、海のイメージが強い沖縄だが、12月から3月くらいまでは、曇りの日が多い。晴れるわけでもなく、雨が降るわけでもない。沖縄で晴れの日は貴重なのだ。

沖縄と言えばエメラルドグリーンの海を思い浮かべる人も多いが、海がきれいに見えるためにも条件がある。まず、快晴。海の青さは空の青さを海面に映したものだ。曇りの日は海がきれいではない。そして、太陽が真上から差していること。海の底まで太陽で照らされて、初めてサンゴ礁がエメラルドグリーンに輝きだす。沖縄は緯度が低いので、夏場は太陽が真上に長時間いるが、冬が近づけば、やはり太陽は低くなる。

だから、沖縄にいると、晴れた日はどこかに行きたくなる。仕事の日に晴れると少し悔しいが、休みに天気がいいと、妻とランチやドライブに行ったりする。自宅から車で30分も走れば、人の少ない東海岸のビーチや絶景にアクセスすることができるのだから。

カフェくるくま

個人的な感覚だが、玉城(たまぐすく)地区には眺めのいい店が二つある。一つはカフェやぶさち。海に面したこの店からの眺めは迫力がある。美しい景色を見ながらカフェめしやケーキを楽しむのが、この店だ。

そしてもう一つがカフェくるくま。高台から眺める海の景色はなかなかなものだ。そして、この店では本格的なタイ料理を楽しむことができるのだ。妻とこの店に来るのは実に十年ぶりかも知れない。

いつ行っても混んでいる。団体ツアーのバスが停まっている。予約しなければ、一時間待ちはザラだ。この日も30分待ち。天気がいいので、カフェの周りを歩く。なんと言っても景色がいい。このカフェには広い庭があり、様々な花が咲いている。これらを見ていれば30分などすぐに過ぎてしまう。受付さえ済ませれば、自分の番になると、店が携帯に連絡をくれるから、どこで待っていても大丈夫なのだ。

メニュー

さて、テーブルに座り、メニューを見る。この店のメニューは2つがある。いや、正確には3つか。タイ料理、オリジナルカレー、そしてカフェだ。タイ料理は安定している。昔から美味い。なんせ、私が沖縄に来たのはもう20年近く前だ。その頃からくるくまには来ているから、昔のメニューだって覚えている。

タイ料理に対して、普通のカレーメニューは、だいぶ変遷した。以前はオリジナルの「台風カレー」があった。物は試しと食べてみた。何を目指しているのかわからない味だった。私はグリーンカレー、妻はトムヤムラーメンをオーダーした。

グリーンカレー

まずはカレーだ。美味い。個人的にはここのグリーンカレーが沖縄で一番美味しいと思う。まだ食べにたことがない、県内のタイ料理があるのだが、そうは言っても、県内にタイ料理は数えるほどしかない。沖縄県は石垣島ならレモングラスだって栽培できる気候なのだ。実際、タイ料理なハーブを栽培して、生のものを東京に出荷している農家があると聞いたことがある。

トムヤムラーメン

続いて、妻のトムヤムラーメンをいただく。これまた美味い。私も妻も、この酸っぱ辛い系が大好きなのだ。その上にパクチーだ。食べられない人が多い野菜だが、これまた私も妻もサラダで食べるほどパクチー好きだ。たまらない。やっぱり沖縄でタイ料理を食べるならここだと、訪れるたびに認識させられる。

妻と二人目の子ができて、妻が仕事を辞めてから、こうしてゆっくりと、時間を過ごすことができるようになった。出張ばかりで家にいないから、このような時間を大切にしないと、家庭が壊れてしまう。「去る者は日々に疎し」とも言う。家庭と距離を置いてしまったら、縮めなければならないのだ。この積み重ねが、家族の絆を強くするのだと思う。

カフェくるくま

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