2020年4月6日

ANA プレミアム御膳 新千歳—羽田

ロゲイニングと小樽の寿司

小樽に来たのはちょっとしたイベントに参加するためであった。この街でロゲイニングをするというのである。これは市内の観光施設等に点数がつけられ、そこの写真をチームで撮影して、時間内に多くの点数を稼いだチームが勝利するというものである。

愛好家の集まりではないので、スーツを着たおっさんが大半だ。私は事前にカジュアルな服装に着替えておいた。私のチームは全員が道民だ。貸し切りタクシーを使ってもよいということだったが、まったく予約できずに、すべて徒歩。しかも山の上の教会まで歩いた。

カトリック小樽教会富岡聖堂
カトリック小樽教会富岡聖堂

小樽駅は正面が運河と海、背が山である。緩やかな坂道の街なのだ。小樽市内のコープの上まで歩くのはとんでもない、と地元民はしきりに言っていた。

その後、石原裕次郎の記念碑を通り、へとへとになって寿司屋通りまでたどり着くと、地元ガイドの説明を聞いたのちに、制限時間を一時間残して、小樽の海の幸を堪能した。シャコがでかい、うまい。そろそろ旬が終わる石狩湾のシャコは全国にも出荷されている。

石狩湾のシャコ刺身

ロゲイニングが終わり、懇親会だ。さあ、海の幸を楽しむぞ!と思っていた私に非情な現実が突き付けられた。会場はビアホール、和食が出るわけがない。海の幸もない。しかも、同じチームの一人がタクシーにiPhoneを忘れて、大騒ぎだ。タクシーの運転手は食事休憩に入ってしまい、連絡が取れない上に、タクシー会社の電話対応がひどい。ため口で口をききやがる。北海道中央タクシー、接客業の基本ができていないのは、観光地ゆえのおごりだろうか。

無事にタクシーが懇親会会場まで来てくれたのだが、電話だけ受け取って乗らないわけにはいかない。そのまま二次会会場に先回りだ。ついでに寿司を注文して、海の幸を味わうのだ。小樽の繁華街、華園のスナックで鮨を取ってもらい、舌鼓を打った。その後、盛り上がったのだがあまり記憶がない。ホテルに戻ったのは0時過ぎだと思われた。

プレミアム御膳

翌日は新千歳空港12時半発のANA便で羽田を経由して沖縄に戻る。10時半のエアポート快速に乗れば間に合う。余裕と思っていたが、昨晩、たっぷり飲んだせいで、なかなかきつかった。10時前にホテルを出ると、駅前の長崎屋なのかドン・キホーテなのかわ、よく分からない店で鮮魚類を購入。もちろん、恒例の物資補給である。エアポート快速で終点まで再び眠りについた。

プレミアム御膳

離陸してしばらくすると食事が運ばれてきた。さて、何が食べられるのだろうか。ワクワクしながらふたを開ける。

プレミアム御膳

ツナと人参の柚子胡椒ご飯は薄口の味付けで、どのおかずにも合いはするのだが、ツナと人参の組み合わせというのは、なんだか沖縄のお弁当のおかずみたいで、チープな味というか、チャンプルーみたいというか、ついつい苦笑いしてしまう。

ツナと人参の柚子胡椒ご飯

メインは牛すき、焼き豆腐、椎茸、花形人参、とろっと玉子である。味がしみたしいたけは美味いだけでなく、プリプリとした、しいたけ独特の食感も楽しめる。そして姿を現したトロッと玉子。ふわっと玉子でも間違いではない。自然な玉子の甘みが、しっかりと調味料の甘みがついた牛肉を包み込み、マイルドな味わいとなる。薄味の豆腐と合わせて食べれば、玉子の甘みで味わいが広がる。

牛すき、焼き豆腐、椎茸、花形人参、とろっと玉子

うーむ。

美味いのだが、七味が欲しくなる。知人でひとり、常にマイ七味を持ち歩いている者がいる。京都の激辛七味だと記憶している。こんな時に役に立つのだな。私も持ち歩こうかなと、少しだけ思った。

梅ヤマゴボウ

梅山牛蒡は見た目ほど梅の味はしない。山牛蒡にほんのりと梅の香が漂う上品な味わいだ。これはいい。隣には大量の桜漬け。いくら漬物好きの私でも、これは無理だ。ご飯の量と漬物とのバランスが悪すぎる。お茶請けとでもいうのか。箸休めとでもいうのか。冷たい料理の味付けにでも使えというのか。

安納芋プランマンジェ 彩りアーモンド添えはひんやりとして、口当たりなめらかなムースから上品なサツマイモの甘みが口いっぱいに広がる。アーモンドの食感がアクセントとなり、ただの流動食ではないことを主張している。甘さ控えめ、量も一口。五十路のおっさんにはこれくらいがちょうどいい。

そうだ、女子部隊とのお茶会に冷凍チーズケーキを買って送らねばならなかった。忘れぬようにメモしておこう。

プレミアム御膳 おかず

蟹つみれ春菊あんかけもよく冷えている。ひんやりとしたつみれを口に入れる。食感はいい。味がしない。風味も感じない。何を食べているのだろうか。分からないまま終わる、そんなのは嫌だとアンパンマンにも歌われているのに。

わかさぎ南蛮漬けは冷たい。味は酸味控えめで好みだ。苦味は大人の味わいだり骨まで食べられる。

厚焼き玉子も冷たい。ほんのりと玉子の甘みを感じるが、卵焼きを食べている実感は食感からしか感じ取れない。

鰤胡麻味噌焼きも冷たい。ごま味噌の風味など一切ない。塩麹焼きと言われても分からない。ただ 、食感からタレにつけて焼いたブリを食べている気がする。

さつま揚げ、冷たい。味があまりしない。食べているうちに口の中で温まり、少しずつ味わいが滲み出てくる。豚炙り焼きもそうだ。冷たい肉塊を口の中で混んでいるうちに脂が溶け出して甘みが出る。しかし肉はすでに歯で細かく砕かれ、味わうと行った風情ではない。

毎回思うことだが、冷たいおかずは食べたくない。

霞ヶ浦

眼下に霞ヶ浦が見えた。もうすぐ羽田だ。乗り換えれば沖縄だ。早く家に帰りたい。

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