これから沖縄に帰る。新宿で買い物を済ませ、羽田空港までリムジンバスに乗る。たった二十五分で着いた。夢のようだ。山手トンネルがなかった頃は、早くても四十分はかかっていた。
昔の話だ。
さて、ランチをどうしようか。機内で御膳を食べるのもアリだが、こう、なんだか、熱々の白いご飯が食べたい。昨日の朝飯以来、食べていない。トンカツとかいいかも。四階のレストランに向かう。
何ということでしょう。すべての店に行列ができています。五階も同じです。三階に行っても、並んでないのはラーメン屋だけというありさま。せっかくのランチにカフェのカレーは無いでしょう。
ああ、やはり御膳を食べるしかないのか。仕方ない、ラウンジで小さなツナマヨおにぎりと味噌汁を飲んで飢えをしのぐ。時間になったので搭乗口に行く。ANA473便には定刻に乗り込んだものの、離陸したのは三十分後。那覇到着は二十五分遅れだ。
腹が減った。
シートベルトサインが消灯するとようやくランチタイム。現在時刻は一四時。アテンダントがワサワサと動き出す。次々に御膳が運ばれる。私の眼前にもようやく配置された。
さて、食べるとしよう。ドリンクはいつもと変わらず、熱いお茶をリクエストする。
ほうれん草ごま浸しは薄口で、ごまのプチプチとした食感が楽しい。香りも良く、ほうれん草のえぐみは感じられない。シャキシャキとした食感はあるのだが、個人的には物足りない。ただ、このくらいの火の通りが年配の方にはちょうどいいかもしれない。ご飯との相性もいい。
味噌汁は硬めの豆腐の舌触りが豆腐が滑らか。
姫高野はジューシー。噛むと汁が溢れ出てくる。普段食べているものよりも食感がある。食べ応えがある。
柚子大根は漬物だ。ほんのり香りゆずとべったら漬けにも似た味付けがいい。海老クワイちぎりはいわゆるつまみ揚げだ。シャクシャクしたクワイの食感を楽しめる。ゆで海老と鳥の塩焼きはシンプルな味付けが素材の良さを引き出している。一口焼き芋は、焼き芋を模した料理か。しっかりとサツマイモの甘みを味わうことができる。ベーコンチーズ焼きは酒のつまみだ。ワインに合いそうだ意外にも緑茶に合う。
唐辛子がやたらとあるこんにゃくはピリ辛というほどでもない。里芋はもっとねっとりしたのが食べたかった。厚焼き玉子はこんなものかな。特徴を出しにくい一品だ。
ゆず皮の強い香りで鮭独特の臭みを消しているが、同時に鮭の香りまでゆずが食ってしまっている。美味いのだが、何を食べているのかわからなくなる。
五穀米はゴボウと揚げが載っているので炊き込みと思ったが、そんではなかった。おかずの味を邪魔しない、控えめな存在だ。ゆず大根でご飯を締めてフィニッシュなのだ。
那覇まではあと一時間半。空港では妻とけいたま、ゆうたまが私を迎えに来ているはずだ。ようやくみんなと会うことができる。本日未明にはけいたまの熱も下がった。アデノウイルスとの戦いが終焉を迎えたのだ。
さて、今晩は何を食べようか。
数年前に五十路となったバツイチ男性。昨日は沖縄、今日は北海道、明日は四国…出張三昧の日々、三年間で制覇した店は千店舗を超えた。日本全国及び海外での食事を記録したブログである。五十路とは本来「五十歳」を意味するが、現代社会では「50代」と誤った認識が定着している。それにあやかりブログのタイトルを名付けた。(詳しく読む…)